はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

駅前ビルの表層

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新橋駅前ビル1号館が纏っているテクスチャーは、懐かしい未来感に溢れている。それは、なんとも絶妙な色彩、透明感、素材感がつくり出すグリッド。新橋駅の東側を通るときには、いつもうっとり眺めてしまう。

第一京浜側のフラットな面を眺めて、壮大な矩形の繰り返しによってクラクラ感を得るのもいい。でも個人的には、新橋駅側の複雑な造形を堪能するアイテムとしてこのテクスチャーを捉えることをオススメしたい。グリッドを手がかりにいろんな場所から連続的に眺めることで、形態や距離の変化を楽しめるよ。

それにしてもこのビル、なんでこんな複雑な構成になっているんだろうかね。つくられたのは1966(昭和41)年ということだが、50年前に実施された駅前再開発のややこしさが反映されたのかなあ。