はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

世界的な歩道橋

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数年前に九州に行った際の写真をほじくり返す機会があったので、その最中に大事な橋を再発見した。川口衞が設計した、別府の南立石公園の脇に架かる「イナコスの橋」だ。その構造形式は「サスペンアーチ式不完全トラス構造」とされているが、正直なところ僕には十分理解できない。おそらく、オーストリアで見たボーリンガーの橋と、スイスで見たコンツェットの橋の中間に位置しているんだと思う。

 あらためて写真を見ても、この洗練された構造物の姿には本当に感嘆するな。日本にも世界に誇る構造物が存在しているのだという事実を、あらためて噛みしめている。これ、もっと有名でもいいよねえ。構造も、材料の使い方も、ディテールも、本当に見事に調和している。それはそれとしても、境川の砂防の眺めもすごいな。