つくば市にある「吾妻バス停」がすごかった。まるで露天掘りの採石場の底にいるような、コンクリートの垂直壁で囲まれた圧迫感に満ちた半地下空間。たいへん魅力的だし実際にテンションが上がりっぱなしだったのだけど、一般的には不人気なのかもしれない。いずれにしても、なぜここにこのような非日常空間が?という基本的な疑問はいつまでたっても拭うことができない。
このバス停がある「つくば花室トンネル」は「立体街路」として1998年に供用されたようだ。先月の出張時にたまたま出くわした1985年開通の「土浦ニューウェイ」ともども将来的につくばと土浦を結ぶ「新交通システム」を導入するための将来対応だったのだろうけど、時期は10年以上もずれているんだね。この場に立ってみると、さあ新交通システムだ!という前向きな雰囲気は全く感じられなかった。なにしろバス停の時刻表によると、つくば〜土浦、つくば〜水戸のバスがそれぞれ一日一便停車することになっているだけだし。まあいまさら廃止にするわけにもいかないんだろうなあ。