先週の日曜日、とある学生コンペの審査をするために仙台の東北大学に行ってきた。せっかくの機会なので、個人的に延泊して翌日に市内散策したいと思っていたのだが、その行程は全く考えていなかった。このため、懇親会の席で仲良くなった東北大の学生に「仙台らしさが感じられて、あなたにとって魅力があって、有名ではないところ」という乱暴な問いを投げかけたところ、いくつか紹介してもらった。これらのポイントを巡ったわけだが、ことごとく僕のツボに入る風景であり、満足感とともに仙台を後にした。彼のセンスを信じて、本当によかったな。
上の写真の場所では、すでに暗渠化されている広瀬川の支流が削ったスリバチ地形に、戸建て住宅が並んでいる。このような斜面はやはり「急傾斜地崩壊危険区域」に指定されているのだが、なんとも魅力的な高低差。特に素晴らしいのは、この上の段丘が超高層ビルを含めた比較的フラットな台地であること。この谷地形と大都市のコントラストが仙台らしさだとは知らなかった。
それと、写真には収められなかったのだが、すぐ上流側には大きな集合住宅がスリバチを埋めているという、独特の雰囲気の場所があった。道路の盛土によって全方位が囲まれた、見事な「一級スリバチ」だね。