はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

9年後の世界

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2011(平成23)年3月11日午後2時46分、三陸沖で発生したマグニチュード9.0の東北地方太平洋沖地震によって、巨大津波や原発事故などを含む信じがたい規模の大災害が発生した。その被災に対して多くの人々のさまざまな努力が重ねられているが、9年を経た現在でも復興は十分とは言えない。避難生活を続けている方々も多く、第一次産業の風評被害も絶えず、廃炉作業はまだまだ遠く長い道のりだ。おまけに新型コロナウィルスによる影響はどんどん拡大する方向にある。

長い年月をかけて育まれてきた地域文化の基盤とも言える「地形」そのものは、急激かつ大規模に変わってしまった。昨年の8月に1週間ほど被災地を転々と移動しながら、その現実の一端を体感してきた。長期に渡る地域文化の復興につなげていくためにも、これからも訪問の機会をつくっていこうとあらためて思う。残された僕らがこの現実から学び取ることは、まだまだいくらでもある。

多くの犠牲者の御霊に心からご冥福をお祈りいたします。