はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

ゆらぎ

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常願寺川の中流域にあった、災害時に出動するのであろうコンクリートブロックたち。砂防の聖地である立山カルデラが源流のひとつであるだけに、もしもの時の備えも気が抜けない。だからと言って、ビシッと完璧な隊列を組んでいるのかと思いきや、ちょっとした乱れがある。うっかりすると、そんな場面に愛おしさにも似た魅力を感じてしまう。

コンクリートブロックのように、個々はきっちりした人工物だからこそ、スケールを大きくして集団化したときにゆらぎが引き立って感じられる。そこからひとつひとつのブロックが持つ個性を感じ取ってもいいし、自然に対する人間の限界を感じてもいい。砂防は自然環境と人工環境の接点なわけだし。