はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

圧倒的スケール

あこがれの明石海峡大橋をしっかり体験したのは、実ははじめてである。いつか見に行かねばと思い続け、いつでも行けると思い続け、でもまだまだ自分なんてと思い続け、はや四半世紀。このたび本四高速での講演の機会をいただいたことで、先月の瀬戸大橋に続いて、晴れて堂々と見学させていただいた。最近まで支間長世界一だったことはもちろん、自分の大学の恩師がデザインに関わり、建設コンサル時代の上司がケーブル架設に関わったという重みが、なぜか敷居の高さに結びついていた。この微妙な気分はなかなか説明しにくいのだが。

現地で全貌を目の当たりにし、アンカレイジや桁の中、そして主塔からの眺めをたっぷり体験し、あらためてそのスケールに度肝を抜かれた。全長3,911m、中央支間長1,991m、主塔高さ297m、ケーブル素線延長約30万kmなどなど、いろんなものの理解が全く追いつかず、目の前にあるのにCGやAI画像のような非現実感がずっとつきまとった。本州と四国を結びつけるというメタ的な理解は先日の瀬戸大橋の登頂体験の方が強烈だったが、非現実感はなかなか比較対象が思い当たらないレベルで明石海峡大橋がずば抜けてすごい。

ようやく謎のハードルを越えられたと感じているので、今回は十分チェックできなかった全景を眺めに行く機会を積極的につくろうと思っている。せっかくのご縁をより深めたいし。そうそう、「明石海峡ブリッジワールド」という企画で、この眺めを体験できるよ。実施日時などの情報や申し込みは、オフィシャルウェブページからどうぞ。