はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

5年ぶりのNY

僕が実際にニューヨークを訪れたのは学部を卒業した1993年の春休み、もう30年以上前のこと。すでにその時点で橋好きになりかけていたので、イースト川に架かるブルックリン橋を見に行った。河岸にはホームレスの方々の簡素なホームが連なっており、ものすごく緊張しながら上の写真を撮ったことを記憶している。

5年前の春、はじめてYouTubeコンテンツ『ゲームさんぽ』に出演した。『ザ・クルー2』というアメリカ合衆国を舞台とするレースゲームに登場する橋を見るというテーマで。これが僕にとってなかなか衝撃的な体験で、学びのありようやものの見方の変化など、モヤモヤ考えていたことの方向が見えてくるきっかけとなった。それ以降、たびたび出演の機会をいただいて、その都度大きな刺激を受けている。

昨日公開された『ゲームさんぽ/よそ見』の新作動画で、再び同タイトルの橋が取り上げられた。5年前はハドソン川を遡上したことによりスルーしてしまったイースト川の名橋群を見るために。そして、ブルックリン橋やウィリアムズバーグ橋などの緻密な再現に驚愕した。その様子は動画をご覧いただくのが一番いいわけだが、今回も個人的に重要な確信を得たのでここにメモを残しておく。

それは、動画終盤に再訪したジョージ・ワシントン橋のくだり。サイドスパンにメインケーブルが存在していないヤバい状況のやつ。案内人のいいださんとヤマクエさんは、5年前には意識化できていなかった「力の流れ」を、強烈な違和感という形ではっきりと感じておられた。つまり、知識によって見えないものが見えるようになることが明示されたわけだよね。これが、ものすごくうれしかった。さらに動画のコメント欄を拝見すると、(数多くのご存命の方々が)やはり同様の感覚を共有していることが確認できる。

他者に何かを学んでもらうことで対価を得る大学教員という立場の僕にとって、このことはとても大きな勇気となる。職場の若い学生たちはもちろん、一般の大人の方々に対しても偉そうに語らなければならない場面が多々あり、まあまあな頻度でビビってしまうのだが、そんな鬱屈とした気分の時でも上手に乗り越えられそうだ。いやあ、ありがてえ。フォースとともにあらんことを。