はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

プリントされた橋

9月のオランダ旅行に際して、せっかくナイメーヘンに行くのであれば、噂に聞いていた3Dプリンタでつくられたコンクリート橋もついでに見に行こうと思い立った。なかなか場所が特定できずに諦めかけていたが、なんとか郊外の団地に隣接する公園に架けられていることがわかった。

カーナビを頼りに現地に行って見ると、その団地は大規模修繕のためか随所に足場が取り付けられ、ものものしい雰囲気に包まれていた。ああこれの状況だと近づくのは無理かもなあと半ばあきらめつつも、勇気を出して現場監督らしき人に「この先にある橋を見たいんだけど、どうすればいい?」と尋ねた。すると、「そこに車を止めて、自由に通り抜けていいよ」ってな具合にものすごく緩く歓待してくれた。言ってみるもんだねえ。ありがたいねえ。

そこには、なんとも重鈍で不格好にも思える橋が横たわっていた。3Dプリンタでコンクリートを積層したブロックを、横に倒して結合したようだ。最新技術をシンプルな力技で使う感じ。技術の黎明期としての実験的な情熱が、生々しく伝わってくる。洗練されたデザインとは真逆の方向だけど、これはこれで面白く受け止めることができた。