はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

白い三連星

ライン川から分流するネーデルライン川およびレック川には、二連のバイザーゲートを有する未来的フォルムの水門が3つ連続している。下流から長兄のハーゲスタイン(Hagestein、1960)、次男のアメールンヘン(Amerongen、1965)、三男のドリール(Driel、1970)で構成され、僕は個人的に敬意を込めて「白い三連星」と呼んでいる。

10年ほど前にハーゲスタインは見に行ったことがあるが、9月の旅行ではアメールンヘンとドリールをしっかり鑑賞してきた。上の写真はドリールの勇姿。この佇まい、かっこいいよねえ。昔の近未来感がたまらないよねえ。以前観た長兄は満身創痍の風情だったのだが、弟たちはピカピカになっていて驚いた。そのことをChatGPTに尋ねたところ、2015-2020年に大規模改修が行われて機能強化がなされたとのことなので、その際に塗装工事も行われたのだろうね。

河床勾配が極めて緩やかなレック川に置かれた白い三連星が連携することで、洪水の抑制、水運の確保、海水流入の抑止、農業用水の確保、分流比の制御などを行っているようだ。その役割はそれぞれ違うらしい。最下流の長兄ハーゲスタインは、北海からの潮汐や逆流の影響を緩和して上流側の淡水を確保している。次男アメールンヘンは、上流域の水位保持と航行維持を行う調整役を担っている。三男ドリールは、水位を調整することでライン川から流れ込む水をワール川とアイセル川に振り分ける役割を果たしている。

日本の河川とは全く異なる環境なので直感的には理解しにくいが、水門の役割を考えながら風景をじっくり眺めてみると、オランダらしさがじわじわ感じられるようになってくるね。