はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

パイロン祭り

先日の夕方、仕事に疲れたので早く帰宅しようかなあ、よく晴れているなあ、入手したばかりのカメラを試したいなあ、そう言えば最近になって総武線の車窓から見える風景をあらためて体験しておきたいと思っていたなあという状態になった。思い立ったが吉日、そそくさと津田沼の職場を抜け出して、ちょうど日が沈むくらいの時間に到着するイメージで、隣の幕張本郷駅まで歩き始めた。

その道中で確認したかったもののひとつは、総武線の車窓から幕張新都心への眺望が開けるポイントである、習志野市の西縁にある広大な畑地の様子。都市化しまくっている総武線沿線の中で、河川以外で街並みが途絶える唯一の場所ではないだろうか。行き止まりだらけの住宅地を練り歩き、工事中の跨線橋や送電鉄塔や鉄道の風景を堪能しながら、ようやく畑地に到達した。ところがそこには、雑草が生い茂る荒涼とした風景が広がっていた。ついにここも新たな街になるのかと感じ入りながら、周囲の街並みとの対比などを観察した。

千葉市との境界付近では、夕焼けの見事なグラデーションを背景に、パイロン祭りが派手に行われていた。すでに造成工事とか下水道工事が進んでいるってことだよね。もちろん僕の興奮は最大値になったのだが、手元にあるカメラはモノクロの広角単焦点と、望遠が効かないスマホのみ。写真を撮るには撮ったが、なんともモヤモヤした気分を引きずりながら、幕張本郷駅から電車に乗って帰途についた。そして昨日、意を決して車で現地を再訪し、上の写真を撮ってきた。

あらためて調べてみると、このエリアは2019年に土地区画整理組合設立準備会が発足し、2023年に市街化区域にすべく都市計画決定し、2025年から工事がスタートしたようだ。せっかく体験的に得た情報なので、進捗をフォローしておいた方がいいかもね。

しかし、そんなことよりも大きな学びを得た。知らない場所に行くときはモノクロカメラのみの携行は避けて、記録写真が撮れるカメラを同時に持つということ。どんな風景に出会うかわからないもんね。これはつまり、単純に荷物が増えることを許容しなければならないってことだ。モノクロ写真しか捕れない広角単焦点カメラの撮影体験は思いのほか刺激的だっただけに、いろいろ悩ましいねえ。