はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

備蓄の現場

またしても世界がたいへんなことになりかけている。ペルシャ湾からのエネルギー供給が途絶えることは、まだまだ原油に頼り切っている世界の前提が崩れることでもある。このまま行くと、電力、交通、生産などがダメージを受け、あらゆるものの物価が急上昇しそうだが、さらになにが起こるかわからないよね。

でもこんなときのために、全国10箇所に国家石油備蓄基地が整備されている。上の写真は北九州の沖合にある白島国家石油備蓄基地。8つの巨大な貯蔵船が浮かぶ、SF感に満ち溢れる壮大な施設だ。佐賀の仕事に取り組んでいた8年前、飛行機からこの施設が見えたときは大興奮したな。かっこいいんだけど、できれば活躍してほしくないよねえ。

国家備蓄と民間備蓄と産油国共同備蓄を合計すると、日本には約254日分の原油がストックされているという。1年分には満たないものの、とんでもない量を抱えているんだね。もちろん長期間になればなるほど、諸問題が雪だるま式に大きくなることは間違いないだろう。戦争の直接的な被害にも絶望しっぱなしだけれど、間接的な被害も勘弁してほしいものだ。


【追記:3/26】
石油備蓄の内訳について、しっかり理解していなかったので少々混乱した。あらためて調べてみたので、メモを残しておく。
日本は資源の多くを輸入に依存しており、供給途絶や価格高騰に備える石油備蓄はエネルギー安全保障上不可欠である。日本の石油備蓄は、安定供給を確保するため国家備蓄・民間備蓄・産油国共同備蓄の三層で構成されている。
「国家備蓄」は、JOGMECが管理する国家石油備蓄基地と、民間タンクを借り上げた分を合わせたもので、約90日分が確保されている。「民間備蓄」は石油備蓄法に基づき石油会社に義務付けられたもので、約70日分である。さらに、「産油国共同備蓄」はサウジアラビアなどの原油を日本国内の既存タンクに保管する仕組みで、約10〜15日分が確保されている。これらを合計すると約170日分に達し、International Energy Agencyが求める90日分を大きく上回る水準となっている。
今回の備蓄放出は、IEAと協調して段階的に実施することで、需給の安定と価格抑制を図る。3月16日に民間備蓄の保有義務日数を引き下げることで在庫を供給できる形にするところからはじまり、3月26日から国家備蓄が順次放出、つまり石油元売り会社に販売されはじめた。