はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

みっちりジャンクション

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上海の延安高架路と南北高架路が交差するとてつもなく高密度なジャンクション。名前は少し調べただけでは出てこなかった。中心には龍のレリーフをまとった橋脚が様々な方向に腕を出して、あたかも曲芸のように4層に重なる桁を支持している。どこに目をやればいいのかわからないレベルの逸品だ。

さらにこのジャンクションがすごいのは、鑑賞のための視点場として設えられたかのような円形歩道橋が全周を取り囲んでいること。日が暮れるまで数え切れないくらい何度も回ってしまった。その間にスマホで撮影する人はもちろん、三脚を使って本気で写真を撮っている人を多く見かけた。やはり上海の名所なんだな、ここのジャンクションは。

なお、夜までこの場に留まったのは、ブラックライトで重層する桁が怪しく浮かび上がる光景が見られると聞いたので。どうやら毎日やっているわけではないらしく、僕は残念ながら観ることができなかった。いつの日か再挑戦したいな。しかし、ライトアップされる日はどうすれば特定できるのだろうかね。

SF都市

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上海で未来の街を見てきた。あのザハ・ハディドが手がけた、巨大オフィスビル群「凌空SOHO」だ。あまりにも強烈なクセを有するこの空間は、あの手この手でケチをつけようとする人が極めて多いだろう。自分の理解を超えるものに対しては、どうしても警戒しちゃうもんねえ。しかし、良いか悪いか、正しいか正しくないか、好きか嫌いかなんて価値観は、全くつまらんと一蹴されるほどに非現実的な現実空間だった。

日本でもかつて、できたばかりの首都高がタルコフスキーのSF映画「惑星ソラリス」で未来都市の舞台になっていた。当時の日本はいまの上海と同じように、未来を手にしていたのかもしれない。そして、それを取り戻すことができないほどに老いているのかもしれない。

凌空SOHOの中庭で、お昼休みにそれぞれのペースで過ごしている人々が、ついつい未来人に見えてしまった。そんな自分の感覚が、つまらん自己保身に結びつかないようにしていかないとな。

上海再訪

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2016年に六本木の21_21 DESIGN SIGHTで開催された「土木展」が、なんと上海に巡回している。オリジナルの展示には僕もそれなりに関与したし、今回の巡回展にも作品をこっそり展示させていただいているので、なんとか現地に見に行きたいと思っていた。ずっとスケジュールを調整していたのだが、どうしても大型連休後半に2泊3日という日程しか残らなかった。むちゃくちゃに高額な旅なんだけど、意を決して、10年ぶりに上海に行くことにした。

10年前の上海訪問時には、生活感に満ちて迷路のように入り組んだエリアを対象地として、散策やヒアリングを行った。あの街はいったいどうなったのだろうかと気になっていたのだが、googleマップではちゃんと表示されず、場所も特定できていなかった。今回の訪問を機に、もし残っていたら再訪しようと「百度地図」のストリートビュー的な画面を見てみたが、なんとすっかりがれきの平坦地になっており、その生々しさに驚愕した。

今回の旅では、ジリ貧の日本を様々な面であっさり抜き去った中国の、ほんの一部を体感したいと思っている。2泊3日しかないけどね。