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はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

超巨大モノリス

産業 塔楼

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チューリッヒでは様々な場所からやたらでかいコンクリートの箱がチラチラ見えて、なんとなく気になった。古い鉄道高架橋の桁下空間利用事例を見に行ったら、たまたまこれが通りの奥にチラリと見えたので、おそるおそる近づいてみた。

窓がないのでオフィスビルではなさそうだし、プロポーションやスケールからすると煙突や換気塔でもなさそう。真新しいコンクリートのように見える表面は上下の2段に分節化され、上部の南面にはソーラーパネルが貼られており、下部にはリブが配置されて一部には足場らしきものが取り付けられている。周辺エリアは古い産業施設が多く残されており、一部は再開発の対象になっているようだ。目をこらして見ると、壁面に「Kornhaus」の文字がある。もしかして「Corn」かなと思いつつも、現地ではよくわからないままだった。しかし、やたらと存在感があり、そこはかとないカッコよさが漂っていることだけはわかった。

帰国後にネットで調べてみると、竣工直前の穀物サイロであることが判明した。高さ40mの先代に比べ、これはなんと118mとのこと。チューリッヒの都市景観を破壊するようなインパクトがある物体も、市民の直接投票によって合意を得ていることに驚きを禁じ得ない。スイスにおける大きな事業は、どこかの市場や競技場などとは意志決定のプロセスがだいぶ異なり、市民の責任が高い次元で要求されるもんなあ。いろいろ考えさせられるね。

 参考|Swissmill, Das neue GetreidesiloHarder Haas Partner AG, Kornhaus Swissmill

つぶれたおにぎり

道路 設備

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先日訪れた栃木県鹿沼市にて、たまたまバスの車窓から見た案内標識。国道121号、国道293号、国道352号の3つが重複していることで、路線番号を示す通称「おにぎり」が6連になっている。これって珍しいんじゃないだろうか。少なくとも、僕ははじめて見た。ムリして串刺しにしたもんだから、ギュギュッと圧縮されて変形しちゃっているし。

緑の中の昇降

地形 ペデ

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チューリッヒから電車で15分程度で行けるバーデンという街に、いろいろなミスを重ねてしまって1時間以上かけて到着した。お目当ては、市街地とリマト川の高低差を解消するリフト付き歩道橋。駅前の傾斜地につくられた人工地盤に接続している。

茶色のトラスのタワーと下路桁橋は、想像以上に緑に溶け込んでいた。というか、緑が旺盛すぎて構造物全体が見えるポイントは皆無だった。このリフト付き歩道橋を見るためには、落葉時がベストだろうな。しかしまあ、エレベーターの箱は全面がシースルーなので、緑の中を縦方向に移動すること自体がとても楽しい体験が得られた。

ちなみに、リマト川を渡る歩道橋はエレベーターのタワーをヨコにしたような姿で、セットでつくられている。川の風景とのおさまりがとてもよく、時間がないというのに駅で買ったサンドを食べながら、ぼんやりだらだら過ごしてしまった。バーデンは旧市街を中心に見どころが多いようなのだが、完全にスルーせざるを得なくなった。チューリッヒに戻る際にもうっかり各駅停車に乗車してしまい、図らずしてのんびりとした電車の旅になった。長旅の後半は疲れが出ていたので、結果的にちょうどよかったな。

それはさておき、縦方向の移動と横方向の移動をセットで体験できる「リフト付き歩道橋(仮)」には、独特の面白さと今後の可能性がありそうだ。これからも事例を探して、しっかり押さえていきたい。となると、次はスペインかな。