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はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

舟の行方

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『100均フリーダム』の著者である内海慶一さんの「唐突感こそが、香川県立体育館らしさなのだと思う。」というツイートを見て、「しまった」と思った。丹下健三によるこの体育館は3年前に立ち寄ったことがあるのだが、屋根構造を反映した奇抜で圧倒的なフォルムに気取られて、街との関係をチェックしそびれちゃったのだ。対象物と周辺の関係は気にするように心がけているつもりなのだけど、興奮のあまりうっかり忘れることもしばしば。内海さんが指摘している「唐突感」は、本当にその通りだなあと深く納得しつつ、深く反省した。

竣工は代々木体育館と同じ1964(昭和39)年。耐震性に問題があり補強工事をやろうとしたのに入札不調が続いてしまい、取り壊しの方向で動いているらしい。今では実現できなさそうな近代建築物がなくなるってのは、なんともやりきれない気分になるね。ちなみに3年前も、剣持勇がデザインしたロビーの什器類は確認できたものの、すでにアリーナには入れなかったので、なくなっちゃうとすればたいへん残念。

ところで、全体の造形に代々木体育館弓張岳展望台のようなシャープさがない気がするんだけど、構造設計は坪井善勝じゃないのかねえ。ネット上を少しだけ探索しただけではヒットしなかった。そのうち調べておこう。というか、以前も調べようとしていたことをいまさら思い出したので、ここにメモを残しておく。

 

 

100均フリーダム

100均フリーダム

 
ピクトさんの本

ピクトさんの本

 

 

 

地下へのいざない

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押上<スカイツリー前>駅のA1出口は、やんわりとしたカーブが見事だよ。先の見通しがきかないことって不安感を抱かせることが多いように思うけど、ここは期待感を持ってしまう。

そういえば地下鉄の出入口って、「出口」と呼ぶのはなんでだろうか。単純に管理者サイドの観点ってことなのかなあ。

アルプスの道

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オーストリアの狭隘な谷をレンタカーで走ったとき、いやこれムリ!って思った。だって、素掘りトンネルの断面にぴったりサイズのバスが、それほど速度を落とさずにずんずん走ってくるんだよ。恐怖を越える感動を味わうことができたな。

この写真は、Schanerloch橋の北側。壁高欄を見るとわかるけど、結構な損傷が見られる。これってどうやら、落石によるもののようだ。凍結融解を繰り返すことで、岩盤の表面はどうしても脆くなっちゃうんだろうなあ。

この上流にあるEbnitという小さな集落へのまともなアクセスは、この道に限られているらしい。極めて厳しい自然環境であるがゆえに、この道路の整備にはたいへんな労力がかかっているだろう。そんな辺鄙な山奥にかっこいい橋梁を架けたところ、極東の島国から訪問する者も現れるくらい、世界中に知れ渡ったというわけだ。インターネットの情報拡散力って、すごいもんだねえ。