はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

2013-10-01から1ヶ月間の記事一覧

直線の樹林

緑には癒しの効果がある。日々のストレスを減らしてくれて、穏やかな気分にさせてくれる。ということは感覚的にも理解できるが、人にとって都合の悪い緑には、それなりのストレスをかけることになる。なんだかんだ言って、人は自分の都合を一番優先してしま…

ダム教霊廟入口

長野県伊那市にある美和ダムの直下には、まるで宗教施設のような神々しい気配を身に纏った施設がある。より神聖な場所につながっているように思えるトンネル、そこから地下に誘われるかのような階段、容易に人を寄せ付けない馬蹄形に構築されたばかでかい階…

重層する交通モード

万葉線(旧加越能鉄道)の終点である「越の潟駅」、港を渡る富山県営渡船の「越ノ潟発着場」、2012年に開通した「新湊大橋」による、雨の夕方の風景。 伏木富山港のうち射水市の新湊地区(富山新港)は、もともと潟湖だった地形を利用した掘込み式人工港湾で…

レーンの風景

東名高速道路の東京料金所は、神奈川県川崎市にある。以前、道路管制センターに併設されているNEXCO中日本の広報施設「コミュニケーション・プラザ 川崎」を見学させていただいた際に、屋上から料金所のレーンをじっくり堪能した。コンクリート舗装の上に無…

赤い橋脚

最近まで全くノーマークだったんだけど、柏崎の海岸段丘に切れ込んだ深い谷に架かる米山大橋って、すごくかっこいいね。たまたまネットで引っかかった情報から、この橋を見てみたいなと思って、先月に別件のついでに立ち寄った。 1967(昭和42)年につくられ…

駅ビル風パーキング

先月訪れた北九州にて。この高炉モニュメントを見るためには隣のスペースワールド駅で降りればいいのだが、少し街歩きをしたかったので、その隣の八幡駅で下車してみた。改札を通って振り返ると、ああ立派な駅ビルだったんだね、ぜんぜんそんな感じじゃなか…

アルプス越え

現代の私たちは、雄大な氷河や名峰が連続するスイスアルプスならではの絶景の数々を、比較的容易に目撃することができる。なぜなら、そこに峠道があるからだ。どれほどの苦労の末にこの道がつくられ、維持されているのかに思いを馳せながら、峠越えをしたい…

景観を破壊する建造物

1889年に行われた万国博覧会の際、豊かな歴史を重ねた細やかな装飾がふんだんに施された石造りの美しい街並みを、構造むき出しの巨大な建造物によって一撃で破壊した事例。とにかく都市のスケールを無視した巨大な物体であり、街の文脈にそぐわない新素材が…

遺構的IC

前から気になってた首都高の新富町IC。このあたりの首都高は、掘割の運河が道路に転用されているが、ここは川の交差点が出入口となっている。というか、首都高10号線が接続するジャンクションになるはずだった。というか、とっくに都市計画決定済みだし、そ…

未完成との別れ

サグラダ・ファミリアが2026年に完成するという話は数年前にも聞いたことがあったけど、最近話題になっている完成予想CGアニメーションを見て、あらためてびっくりした。おいおい、まだこんなにつくるのかよ。あと13年しかないけど、大丈夫なのかね、いろい…