はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

名建築

本日は強風が吹き荒れる晴天の中、珍しく目白方面を訪れた。事前に目的地へのルートをGoogleマップで確認していたところ、「東京カテドラル」の文字を見つけた。何十年も前から見に行かなきゃと思っていたのに、なぜかその一線を越えていなかった大傑作。このチャンスを逃してはならないと、少し早めに行動して立ち寄ってきた。

東京カテドラル聖マリア大聖堂は、丹下健三の設計により1964(昭和39)年に建てられた。複合HPシェルによるフォルムを実現した構造設計は、もちろん坪井善勝によるもの。つまり、国立代々木競技場の体育館という、これまた大傑作を実現したコンビだね。外装にはステンレス板が貼られており、陽光を浴びてビカビカに輝く近未来感満載の姿をしている。しかし、内部はコンクリートの荒々しいテクスチャーによって、荘厳な雰囲気が生み出されている。このコントラストは本当に凄まじい体験だった。僕も欧州を中心にさまざまな教会建築を体験してきたが、それらを踏まえてもここは間違いなく素晴らしいね。内部が写真撮影禁止なのが唯一残念なところ。

そうそう、その後の用務でご一緒した若い方に東京カテドラルの写真を見せると、「かっこいい!まるでPlayStation 5みたいだ!」と歓喜した。なるほど、この造形の美しさはプロダクトデザイン的だもんね。勢いでプレステ5を買おうかしら。