はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

大堤防


延々と続く直線によって、海がぱっくり仕切られている。モーゼもびっくりの壮大な光景だ。
これは高潮対策と干拓を目的につくられた全長約32kmの築堤で、1932年に竣工した。アフスライトダイク、何度発音しても忘れてしまう名前だが、意味はそのまま締め切り堤防。ここでもオランダ人が正面から水と向き合い、戦ってきたことを強烈に実感できる。オランダの土地は基本的に人の手によって管理されているのだ。
写真の左側が北海、右側が淡水化された人造湖のアイセル湖。水位差があると言うが、全くわからなかった。堤防の上には高速道路が通っており、北ホランド州とフリースランド州が結ばれている。途中に何カ所かパーキングがあり、展望台や食堂や売店もある。ガソリンスタンドのあるパーキングもあったのだが、うっかり通り過ぎてしまった。また、サイクリングロードも併設されていて、ときどき自転車に乗った人を見かけたのだけど、とんでもなく単調なこの道を走るのは楽しいのかな。