はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

亜空間への入り口

地下鉄のホームの端から見た、シールドトンネル内部の様子。
この真円の断面を生み出すシールド工法とは、巨大な掘削機械によってモグラのように穴を掘りながら、同時にコンクリートの壁を構築していくもの。コンクリートの壁は、工場で生産された精度の高いプレキャストセグメントを組み立てたものなので、非常に規則正しい配列になる。
この眺めは、なかなか感動的だね。地下という意味深な非日常空間であり、自然の要素が一切排除され、細かい要素に至るまで秩序があり、それが延々と続く。本物のミニマル空間だ。
ついつい、地下鉄駅のプラットホームの端っこで、ボーっと佇んでしまう。鑑賞の際には、夢中になりすぎて危険な目にあわないようにしないとね。