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はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

極めて高価な爪楊枝

風土 ペデ


スキポール空港のすぐそばのHaarlemmermeer(タイプミスのような綴りだけど、オランダってこういう地名が多いね)というエリアを貫く水路には、カラトラバの斜張橋が3つも並んでいる。
これらは爪楊枝のような同じ形の斜め主塔で統一されているが、それぞれ異なるものを異なる方法で吊っていて、カラトラバがやりたい放題やったことをうかがい知ることができる。たとえばこの写真の橋は、水路に架かる橋をカウンターウェイトとして、その道路上を横断する桁を吊り上げている。いやいやなにもそんなに無理しなくてもいいじゃないと言いたくなる大げさな構造だ。
どこまでも平坦な農地に囲まれ、ちょっとこじゃれた新興住宅地に隣接しているという立地環境。おそらくその住宅地の資産価値を高めることを意図して建設されたんだろうね。つまり、結果的にランドマークとなったのではなくて、はじめからモニュメントとして位置づけられているわけだ。
まだちゃんと確認できたわけではないけど、これらの橋について少なからず批判もあるらしい。それは、一般的な橋と比べて建設コストや維持管理コストが莫大であるため。まあ当然と言えば当然だよね、そのくらいのことは覚悟して買い取らないといけない彫刻作品なのだから。公共インフラに対して、最低限求められる機能以上の価値をどこまで認めるのか、難しい問題だね。