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はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

超巨大モノリス

産業 塔楼

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チューリッヒでは様々な場所からやたらでかいコンクリートの箱がチラチラ見えて、なんとなく気になった。古い鉄道高架橋の桁下空間利用事例を見に行ったら、たまたまこれが通りの奥にチラリと見えたので、おそるおそる近づいてみた。

窓がないのでオフィスビルではなさそうだし、プロポーションやスケールからすると煙突や換気塔でもなさそう。真新しいコンクリートのように見える表面は上下の2段に分節化され、上部の南面にはソーラーパネルが貼られており、下部にはリブが配置されて一部には足場らしきものが取り付けられている。周辺エリアは古い産業施設が多く残されており、一部は再開発の対象になっているようだ。目をこらして見ると、壁面に「Kornhaus」の文字がある。もしかして「Corn」かなと思いつつも、現地ではよくわからないままだった。しかし、やたらと存在感があり、そこはかとないカッコよさが漂っていることだけはわかった。

帰国後にネットで調べてみると、竣工直前の穀物サイロであることが判明した。高さ40mの先代に比べ、これはなんと118mとのこと。チューリッヒの都市景観を破壊するようなインパクトがある物体も、市民の直接投票によって合意を得ていることに驚きを禁じ得ない。スイスにおける大きな事業は、どこかの市場や競技場などとは意志決定のプロセスがだいぶ異なり、市民の責任が高い次元で要求されるもんなあ。いろいろ考えさせられるね。

 参考|Swissmill, Das neue GetreidesiloHarder Haas Partner AG, Kornhaus Swissmill