はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

オリンピックドーム


1960年のローマオリンピックの会場としてつくられたPalazzetto dello Sport(完成は1957年)。トリノのTorino Esposizioniと同様、イタリア人構造デザイナーのPier Luigi Nerviが手がけた物件だ。このドーム屋根のコンクリートのリブがあまりにも美しく整いすぎていて、中に入るなり絶句してしばらく動けなかった。すっかりネルヴィのファンになってしまったな。
ここはイタリアのプロバレーボールリーグのVIRTUS ROMAというチームがホームスタジアムとして使っているらしい。中に入ることを過度に期待せずドキドキしながら現地に行ったのだけど、鍵のかかった入り口をのぞき込むとクリスマス翌日の26日の朝から練習に励んでいる選手たちの姿が見えた。これはもしかするとチャンスかもしれないと思い、通用門らしきところで待ち構えていたらトレーナーらしき方が中から出てきたので、思い切って声をかけた。中に入れさせてくれないかと。すると笑顔で「フォロー・ミー」と言ってくれた。
言ってみるもんだね。ポイントは、つたない現地語の挨拶と、どうしても見たいという熱意と、笑顔だね。しかしまあドイツではこんな風にはいかないと思うよ、というかことごとくダメだったな。