富山の高岡市と射水市を結ぶ万葉線に乗っていたとき、庄川の河口に変断面が連続するコンクリート橋が見えたので、後日あらためて訪問してみた。1938(昭和13)年につくられた国道415号の「新庄川橋」である。
RC桁が描くリズミカルなラインはとても丁寧にデザインされているのだが、大リーグボール養成ギプスのような落橋防止装置がとてつもなくごつく、その存在ばかりが目に入ってくる。
1995(平成7)年の阪神淡路大震災以降、耐震基準が大幅に見直されたことで、両側から張り出した桁の上にちょこんと桁を載せる形式、つまり「ゲルバー桁」はものすごく不利になったのだ。拘束されていないことが最大のメリットだったのに、がっちり拘束しなければならなくなったためである。
これほど大げさに見える対策しかなかったのだろうかねえ。多角的に知恵を絞れば、もっとスマートな方法があるんじゃないかと勘ぐりたくなるよねえ。