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はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

トリックアーチ

橋梁 形態


ミラノから電車でおよそ1時間のコモの街を散策中、遠くの方にチラリと見えた山裾の鉄道高架橋に大きな違和感を抱いた。急いで近づいてみると、それは理解しがたい連続コンクリートアーチ橋だった。なんだこれ、アーチ部分におかしな段差が付いているぞ。左から2番目に至っては、ワープトンネルのようだ。
さらにおかしなことが。こちら側から見ると、6径間の連続アーチ橋だ。ところが、反対の山側に廻って見てみると、5径間しか見えない。なんと、1径間が消えてしまう魔法の橋なのだ。
写真左側の道路が鉄道に対して斜角が付いているため、一番左の橋脚が斜めに配置されていて、反対側では二番目の橋脚と一体化してしまっている。だから左から2径間目のアーチ部分は奥がすぼまってしまい、不思議なことになっているわけだ。
いやもう、この橋を見つけたときは大興奮した。イタリアの現代建築でも見に行ってみようなんて建築マニアぶってみたのだけど、やっぱりこの手のものの方が興奮するね。いろんなしがらみのせめぎ合いから難産で生まれたものには、愛おしさを感じてしまうな。もちろん、アウトプットに力が込められているものに限るけど。