はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

ダムの再開発

f:id:hachim:20141012184349j:plain

先週の金曜日から土曜日にかけて、台風19号が迫る鹿児島に行ってきた。目的地である川内川の「曽木の滝分水路」の取材を済ませ、対応してくださった方にこの周辺での見どころをお聞きしたところ、「下流にある鶴田ダムで、堤体に穴を5つ空けているダム再開発の現場が見られるよ」と耳を疑う情報を教えてくださった。当然のことながら、「えっ?えっ?堤体に穴って?再開発って?」というリアクションになってしまい、取材現場で大興奮しまくったにもかかわらず、またしてもテンションが上がってしまった。

「再開発」というと、個人的には「駅前再開発」に代表される都市再生のイメージが強い。もう少し考えてみると、「能力再開発」という雇用促進に向けての研修や、「製品再開発」などの製品の性能を高めるリニューアルなどが思いつく。しかし、既存のダムの貯水量や排砂機能などのを向上させるために嵩上げや施設強化を行う事業を「ダム再開発」と呼ぶとは知らなかった。過去記事で取り上げた美和ダムも再開発事業なんだね。

鶴田ダムでは現在、洪水調節容量を増加させるために、堤体の低い位置に放流設備を増設する工事が行われている。この眺めがえらくかっこいい。堤体の上部には清水の舞台のごとき鉄骨の足場が凄まじい迫力で設置されている。その上には登場を待ちわびている巨大パイプの輪切り部品やクレーンが鎮座している。堤体の下部に目をやると、確かに穴が空けられており、そのいくつかにはすでに巨大パイプがぶち込まれている。作業員の方々が動く姿も見受けられたので、あまりにでかいスケールに呆然とした。

まるでマッドサイエンティストの手による超巨大サイボーグだよ。足場の細かさやパイプの生え具合から、妙に生物的に見えてくる。そしてそのスケールを把握する手がかりがちりばめられているので、完成形のダムよりも迫力を感じる。ちょっと遠いけど、九州旅行の行程に組み込んでみてはいかがでしょうか。ちなみに、職員さんがお手すきの場合は、アポなしで訪問してもご案内いただけるとのこと。僕が行ったときには、残念ながら不在だったけど。