香川県高松市にあの丹下健三が手がけた「県営一宮団地」は、至る所にあるナナメのラインや配置がものすごくかっこいいよ。建物自体のフォルムもステキなんだけど、その建物でズバズバ切り取られた表情豊かで贅沢な空間がたまらないんだよな。
それはともかく、ついつい駐車場の縁石に思いっきり目が奪われてしまった。だってこのコンクリートブロック、タイヤのカーブに合わせてアールがつけられているんだよ。この丁寧さから生み出された上質感には、すごくびっくりした。
さらにびっくりしたのは、一部の区画でアール面に駐車場のナンバーが記されている事実。ちょうどいい面積と角度だもんねえ。これは質の高い「ユーザーの勝利」なんだと思う。某コンビニのコーヒーマシンなどはいろいろアレすぎてどちら側も勝利していないように思うけど、この眺めは程よい加減の「上手に使う自由」が実現していたように感じた。そういえば、デン・ハーグの駅でも同じような気分になったな。