はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

風土

生活の路

上海には古くからある未整理の集落が、ちょこちょこ点在しているようだ。そのうちの、川と高速道路と再開発地区に取り囲まれたエリアに行ってみた。もちろん一人ではなく、中国人と一緒に。 迷路のように複雑に入り組んでいる狭い小路には、唐突に流し台があ…

晴天のパンツ

今日の上海は晴れ。洗濯物もよく乾く。 なんなんだ、この街のコントラストは。

茜色の鉄塊

工場景観の面白さのひとつには、時間による表情の変化があると思う。特に移り変わりの激しい夕暮れ時は、ボーッと眺めていても飽きることはない。いい具合に光を反射して、いい具合にシルエットを魅せてくれる。それが刻々と変化していく様は、なかなかグッ…

水上都市

昨日は横浜キャナルクルーズに運良く参加させていただいた。これは、横浜や川崎の運河クルーズ体験が新たな観光資源となり得るか、どのような仕掛けを用意すればよりよい体験が得られるかと言った、検証実験的な位置付けで行われたもの。子安地区を中心に、…

良い景観

先日、朝日を受けて赤く染まる富士山を見た。当然のごとく、その荘厳な景観に感激した。 おそらく、日本人の誰もが富士山を中心とする景観は「良い」と感じるだろう。もっと広げて言えば、人間の手があまり入っていない自然の景観は「良い」と決めつけて良い…

下町の頑固さ

浅草の地下街に通じる階段。かなり怪しげな雰囲気を醸し出しているけど、地上からのメインエントランスだ。たぶん。この地下街、見た目からしてもかなり古い。営業開始は昭和30年(1955年)らしいので、すでに半世紀ということになる。その時期から考えると…

個人的名橋

僕は子供のころ、3年間ほど北海道の旭川に住んでいたことがある。近所には『旭橋』という鋼アーチ橋があり、日常的に目にして、触れていた。当時、この橋に関する知識は「戦車や路面電車が通っていた」ということくらいしかなかったが、ただならぬ存在感は…

公共の感覚

1999年のコペンハーゲンの街並み。 よく見ると、空中に道路用の照明灯が浮かんでいるのがわかる。細いケーブルを沿道の建物に直接アンカーして、灯具を吊り下げているのだ。 いままでの日本人の感覚だと、自分の建物に公共の施設を取り付けるだなんて、なか…