はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

デパートの裏側

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デパートなどの集客力がある大きな建物の裏にある避難階段が面白く感じるようになってきた。もちろん過去の写真を振り返ってみても、様々な階段に興味を持って撮ってきたことは間違いないのだが、旧木更津そごうの避難階段(反復階段)を見てからは、はっきりとその魅力を自覚するようになってきた。

先日の福井出張でも、去り際に素敵な避難階段を目撃した。西武福井店の裏側である。反復しながら前後の位置が変化する階段は、なかなかの迫力。おまけに機械設備がポンピドゥー・センターの背面のごとくカラフルに塗られ、とてもかっこいいことになっている。うむ、これはいいものを見つけたと、ほくほくしながら福井の街を後にした。

帰宅後にニヤニヤと写真を眺めていたら、どんどんこのデザインの完成度の高さが気になってきたので少し調べてみたら、なんとあのメタボリズムの旗手のひとりである菊竹清訓の設計だということがわかった。ほらやっぱりねと自分の選球眼を称えたくなる一方で、なんだ結局そうなのかよとがっかりする気分も同時に生まれた。なんだこの感情。