オーストリアの狭隘な谷をレンタカーで走ったとき、いやこれムリ!って思った。だって、素掘りトンネルの断面にぴったりサイズのバスが、それほど速度を落とさずにずんずん走ってくるんだよ。恐怖を越える感動を味わうことができたな。
この写真は、Schanerloch橋の北側。壁高欄を見るとわかるけど、結構な損傷が見られる。これってどうやら、落石によるもののようだ。凍結融解を繰り返すことで、岩盤の表面はどうしても脆くなっちゃうんだろうなあ。
この上流にあるEbnitという小さな集落へのまともなアクセスは、この道に限られているらしい。極めて厳しい自然環境であるがゆえに、この道路の整備にはたいへんな労力がかかっているだろう。そんな辺鄙な山奥にかっこいい橋梁を架けたところ、極東の島国から訪問する者も現れるくらい、世界中に知れ渡ったというわけだ。インターネットの情報拡散力って、すごいもんだねえ。