構造物の「緑化」について、Twitterのタイムラインに興味深いコメントがいくつか上がっていた。そのきっかけは、メキシコの高架橋の橋脚をつる性植物で覆うというプロジェクトに関するツイートのようだ。元の記事は環境問題として書かれているのだが、こちらとしては人工空間における「緑化」のありようが気になってしまう。なにしろ、個人的には「緑=自然=正義」というねじれた認識がなんとなく社会の中で共有されている気がしているので。人工(art)vs 自然(nature)という意味で、「アートネイチャー問題」とでも言っておこうかね。
上の写真は、ドイツ南部でたまたま見た堀割道路を跨ぐ道路構造物。アーチ状の断面を持つコンクリート構造物の上に土がかぶせられ、その上が緑化されている。構造物としてはボックスカルバート(函渠)ってことになる気がするが、観察者にとってはトンネルにも橋にも見えるだろう。
僕の場合、トンネルとして捉えると緑化は素直に受け止められるけど、橋として捉えるとちょっとたじろぐ。地面が連続しているトンネルなのか、地面から切り離された橋なのか。地中にもぐるのか、空中の構造物をくぐるのか。見方によってずいぶん印象が違ってくる。どう認識してどう理解するかってことは、とても重要だね。
ちなみに、起点となったツイートは@masubuchiさんによるもの。そして、上の構造物は彼が運転してくれた車の助手席から撮った。ようやく先ほど、この場所はイスニー・イム・アルゴイという小さな街の近くであることが特定できた。周辺の状況を航空写真で見ても、何のためにここまで手をかけているのかはピンとこないんだよな。
建築家の発案で,メキシコで高架橋の緑化が実現しているらしい.都市の景観に対して橋梁設計者としては何ができるか,と常々考えている身としては色々と考えさせれるプロジェクトですな.
— masubuchi (@masubuchi_mo) 2018年3月31日
Via Verde (Green Way) in Mexico https://t.co/0rPp8H6THI