はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

向き合う姿勢

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複雑なものや巨大なものは、一度だけではその見どころがわからないことが多い。直感的にすごいと感じても、圧倒されっぱなしになってしまい、下手をすると鑑賞する姿勢を放棄してしまいかねない。対象を自分の中に取り込むための思考がついていかない対象こそ、何度も向き合うようにしたいね。

随分前から認識していたのに、なんとなく訪問をためらっていた奥多摩工業氷川工場は、まさにそんな対象だった。先週、奥多摩の橋梁群を専門家の方々と見に行った際に、ついでに立ち寄っていただいたことで、ようやく体験することができた。そして案の定、日原川が削った渓谷に、それぞれ意志を持って増殖したかのようにへばりつく設備で構築された巨大石灰工場を前にして、どこを見ればいいのかわからなずオロオロしてしまった。

帰宅後に撮影した写真をじっくり眺めつつ、冬季に宿泊付きで再び見に行く必要があることを実感したな。奥多摩駅の駅近物件というのも高ポイントだしね。