はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

重大な地図情報

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 ついに念願の地図が!!

一部の方からご要望をいただいていた、というか、僕自身がずっと欲しかった「はちまドボク地図」をオープンするに至った。これは本ブログの記事の位置を示したGoogleマイマップ。こんな地図があったらいいなあと今週はじめにツイートしたところ、ライターでプログラマーである『街角図鑑』の三土たつおさんが速攻で整備してくださったのだ。どんな技術か全くわからないけれど、1000を軽く越える過去記事があれよあれよと僕のイメージ通りに地図に落とし込まれていくさまは、まるで魔法を見ているようだった。

過去にも同様の思いから、使い勝手の悪さが気になりつつも、はてなのサービスを使ってマップを作成していた。ところが数年前にサービス自体が終了したことで、あっさり廃止の憂き目に。まあでも、チマチマと写真にジオタグをつけていたことは結果的によかったな。

地理情報との掛け合わせがもたらす価値はすごい。複合的にものごとを捉えることができるし、別の事象に思いを馳せるきっかけになる。そして、なによりも実際に体験している自分の記憶の強化や理解の深化に結びつく。他者からどのように見えるのかはさておき、そもそもブログは自分のためにやっているのだから、これでいいのだ。とは言え、これを見たどなたかが、実際の風景をうっかり見に行きたくなるといいなあ。

ちなみに上の写真は、シベリア上空を通過する際に見た、スチレンボードの積層模型のような信じがたい地形。できあがったマップを眺めていたときに、どうしてもこのあたりにピンを立てたいという衝動に駆られて、どうにかこうにか位置を特定した。ピンの偏りを見ると、ひとりの人間なんて世界のほんの一部しか見ていないという事実がよくわかるね。

勾配の可視化

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地形の起伏を意識する際には、比較対象となる水平面が存在しているとたいへんわかりやすい。連続した傾斜を持つ実際に近いジオラマ模型よりも、スチレンボードを積層したコンター模型のほうが、地形を読み込む検討には適している。

棚田や段畑のようなスケールで実空間にコンターが現れる景観に感激するのは当然としても、日常の街のスケールで勾配が可視化された状況に出会ってハッとすることもある。上の写真の階段なんて、まるで滝を流れ落ちる水のように斜面と建物が接続されていて、うっとり見入ってしまう。

それはそれとして、実際使う人はどこら辺を通るのだろうかね。じっくり観察してみたい。

石切場アパート

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アントニ・ガウディによる高級集合住宅「カサ・ミラ」は、外観から細部に至るまで、海をイメージしたという奇抜で緻密な造形で構成されている。僕の写真では少しも伝わらないが、やはりここでもガウディの卓越した造形力が遺憾なく発揮されている。

ところが、かつては醜悪とみなされて「石切場」と揶揄されていたという。まあ海のつもりのものを山と呼ぶこと自体、馬鹿にしているってことだもんな。でも、一周回って褒め言葉になっているよねえ。石切場って、すごくかっこいいもんねえ。少なくとも僕の個人的な感覚では。

ちなみに屋根裏は繊細なアーチを描くレンガ造のリブがぐるりと配置されており、たいへん豊かな空間が形成されている。それだけでも感動ものだが、そこには建築模型や家具などが展示されたガウディ博物館になっており、どこまでも楽しむことができるよ。