はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

赤いリフト橋

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筑後川昇開橋は、1935(昭和10)年に佐賀県と福岡県の境界をなす筑後川に架けられた可動橋。1987(昭和62)年に鉄道橋としての役割を終えて、すったもんだの後に1996(平成8)年にようやく遊歩道としての人生を歩み始めたとのことである。当初の役割はすでに持っていないけど、今でもちゃんと桁を稼働させて地域のシンボルとしての価値を獲得しているのが素晴らしい。

タワーの高さはおよそ30mもあるが、当時よく使われていた帆船に対応するものだという。細かい部材をリベットで丁寧に接合したディテールも、たいへんすてき。それが動いちゃうんだから、大興奮だよね。鉄道橋のままだと直近からはなかなか鑑賞できないので、歩道橋として堪能できることがありがたいな。

これまでも数多くの可動橋を見てきたけど、それらと比べても筑後川昇開橋はとても親近感が湧く橋だと思った。ついでに可動橋の過去記事を少しピックアップしてみよう。と思って検索してみたら、たくさんありすぎてびっくりした。この橋への親近感以前に、よほど動く橋が好きなんだな、自分は。