はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

空飛ぶ鉄道

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ついに念願を果たした。遅まきながら、年末にヴッパータール空中鉄道をたっぷり体験してきたのだ。湘南モノレールのWEBマガジン「ソラdeブラーン」の執筆陣としては、佐藤淳一さん、西村まさゆきさんに続く3人目ということになるだろうか。かつて佐藤さんより拙著『ヨーロッパのドボクを見に行こう』に寄稿していただいたこともあり、ずっと見に行かねばと思いつつもなかなか実現できなかったのだ。そのモヤモヤした感情が「ソラdeブラーン」の執筆によって爆発したってわけだ。

僕の訪問時は雨混じりの天候だったが、そんなことは全く関係なく乗車も鑑賞もしっかり堪能できた。くねくねしたヴッパー川の直上を、大きな音を立てて車両を左右に振りながら、ハイスピードで飛んでいく。なんて楽しいアトラクションなんだろう。湘南モノレールのようなアップダウンこそあまりないが、工場エリアを駆け抜けたりアウトバーンを飛び越えるなんてイベントもあるので、全く飽きることがない。混沌とした雰囲気が漂う構造物群もたいへん魅力的。

これが1901年に開通したなんて、ちょっと信じにくい事態だ。だって日露戦争前の明治34年だよ。その一方で、車両や駅舎や構造物などは順次更新されているようだ。2016年から導入されたという新型車両は、まるでスマホのようなデジタル感溢れるプロダクトデザインになっている。昨年末時点で、半分くらいが新型車両という印象だったな。

たいへん参考になるレポートへのリンクを以下に示しておく。しかし、読んで理解できることと実際の体験を経た理解には、それなりに大きな開きが生じてしまうアトラクションであることも申し添えておく。多くの方にぜひとも実際に体験してほしいな。

■ソラdeブラーン:乗らずにいられない懸垂式モノレールの魅力(佐藤淳一)

■デイリーポータルZ:現存世界最古のモノレール「ヴッパータール空中鉄道」(西村まさゆき)