はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

世界の設定

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小説、演劇、映画、ゲームといった創作物では、その世界観を構成する要素のパラメーターを、創造主がルールとして設定している。例えば、主人公の性格の形成要因とか、物体に作用する重力のありようとか、ドラゴンの生育環境とか。その設定が強固でなければ、世界が破綻してしまうもんね。

創作物を受け取る側は、自分の内側にある常識と対比させながら、その世界設定を理解していく。現実世界と同じルールだろうが、使い古されたお約束のルールだろうが、とんでもない方向に飛躍したルールだろうが、それらの理解のプロセス自体が創作物の面白さの一部と言っても差し支えないだろう。

創作物から得られる体験と旅行などで得られる景観体験とは、僕の中ではずいぶん近接しているように感じている。そもそも違う国や地域に行けば、自分の中のルールが適用できない場面に多々出くわすもんね。地域の成り立ちを創作物の世界設定と同じと捉えれば、リアルな景観を読み解く行為の面白さもスッと飲み込めるんじゃないだろうか。

もしかすると僕らが生きているこの現実の世界だって、誰かが設定しているのかもしれない。そう考えると、いつもの風景も少し違う角度から見ることができるだろうね。