はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

産業

工場観戦スタジアム

当方、Jリーグには全く疎い。千葉に住んでいるのだけど、これまでジェフ・ユナイテッドの観戦をしたことがない。しかし、そのうちホーム・スタジアムのフクダ電子アリーナへ観戦に行こうと思う。 なぜなら、JFEスチール東日本製鉄所の工場景観が鑑賞でき…

原油の眺め

「原油」という言葉は、新聞やTVのニュースに毎日のように登場する。経済に与える影響が甚大だから、みんな極めて敏感になる。なので、なんとなく知ってるつもりになりやすい。でも本当は、よく知らないと思う。なにしろ、生の原油に触れる機会なんて、な…

熱の道

コンビナートでは、大小のパイプをよく見かける。パイプが群になって、全体が構成されているようにも感じる。個人的には、大好きな存在だ。そもそもコンビナートは『結合』という意味のロシア語なので、プラント同士をつないで様々な物質をやり取りしている…

工場鑑賞ツアー

千葉県が主催する『工場鑑賞ツアー』モニターの募集が、いよいよ開始された。千葉のウォーターフロントの支配者として君臨する京葉臨海コンビナートを、外から内まで、朝から夜まで、じっくり眺めて味わいつくそうという、一風変わった産業観光プログラムだ…

汚れを誘うもの

工場の中には、巨大なパイプが張り巡らされている。それを下から見上げてみると、植物や昆虫のような面白い模様を目にすることができる。意図しないアールヌーボーといったところだろうか。この細かい筋は、水が通った道にほかならない。製鉄所などは、細か…

曲げる理由

コンビナートでは、グニャリと曲がったパイプをよく見かける。一直線に伸ばせば済みそうなところでも、一定間隔で曲げられている。効率が悪いような気がしてならないが、もちろん理由があってのこと。これは、熱によるパイプの伸縮を吸収するためなんだそう…

鋼鉄の天守閣

蘇我駅前の通りは、鉄鋼の街を象徴する景観になっている。“山アテ”ならぬ、“高炉アテ”なのだ。そのことを意識して高炉を配置、もしくは、道路を整備したのかどうかは不明だが、高炉が確実にランドマークとなる印象的な構図が形成されている。この景観を日常…

見えなかった風景

乱暴な言い方をすると、多くの人は工業の風景が見えない。 なぜなら、多くの人は工業を“悪”として捉えているから。 できるだけ自分から遠ざけたい存在だから。ところが、少々風向きが変わってきた。 そのきっかけは、『工場萌え』(石井哲、大山顕)の出版。…

内臓建築

このような巨大装置は通常、“建築物”と認識されるように思う。ところが巨大装置は“建築物”ではない。建築物は通常、骨と皮によって“内部空間”を生み出すことが本質である。でも、巨大装置は内部空間の代わりにある“内臓”が本質なのだ。一般にギャップという…

煙のイメージ

工場の装置は、その場にあって動かない。 しかし、その中身は激しくうごめいている。 24時間、年中無休で。 その活動の証は、立ち昇る白煙に見ることができる。 煙と言っても、ただの水蒸気である。 つまり、無害。 かつて、装置が排出する煙は悪の象徴だ…

テクノロジーの眺め

最近、工場やダムなどの巨大建造物の鑑賞がブームになっている。 新聞、雑誌、TV番組などのメディアでは、4月頃から頻繁に取り上げるようになった。 ちょっとした情報バブルである。この現象は、一過性の流行なのだろうか。 なんとなく、違う気がする。流…