はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

微ズレ

「塔博士」「耐震構造の父」として有名な内藤多仲が設計した二代目通天閣。見に行きたいものリストの上位に入っているのになかなか行かなかったが、ついに訪問することができた。直線で構成されているのシルエットが、思っていたよりシュッとしていて、かっこいい。大勢のインバウンド観光客に揉まれながら、たくましい存在感を誇示していて、かっこいい。浪速区の新世界エリアが生み出すカオスな風景の中に堂々と鎮座していて、かっこいい。

しかし、以前から気になっていた疑問は、解消されなかった。新世界エリアは計画都市のように整理された道路構成になっている。パリのような放射道路もある。近代の概念に囚われている僕としては、シンボルとなる塔はその中心に位置していて然るべきと思っているのだが、なぜか微妙にズレている。ニュース映像などでよく見る中心街路からの見え方に限ったことかもしれないと思っていたのだが、どの街路から眺めてみても、やはりズレているのだ。

なんでなのかね?このザワザワする感覚を呼び起こすことが狙いなのかな。