はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

交通インフラの集積地

久しぶりに体験したオランダの都市は、鉄道駅が担う交通結節点の機能をずいぶん強化しているように感じた。今回訪れたデン・ハーグ、ロッテルダム、ユトレヒト、アムステルダムは、15年前と比べて大規模に改造されていた。あ、ナイメーヘンにも行ったのだけど、中心市街地には立ち入っていないので未確認である。

具体的には、大規模地下駐輪場を最も駅に近い位置に据えて、そのまわりに大規模地下駐車場を整備し、地上あるいはその上層部にトラムやバスの乗り場を置くという都市がいくつかあった。それぞれ違いはあるが、交通モードの違いを層状に配置することは共通しているようだ。このことにより、自転車の快適性が格段に増したように思う。そのついでに歩行者もね。まだ未完の部分も多く見受けられたので、さらにこれから増すのかな。

上の写真は、アムステルダム中央駅前の運河直下にある地下駐輪場の出入り口。運河を締め切ってドライ状態にして工事を進め、完成後に何食わぬ顔で元の運河に戻すという、関係各所が強固に連携してはじめて成立する大胆な整備。しかもそれを多くの都市で同じような時期に順次実施していくというドライブ感。今回の旅でも、オランダのインフラ整備における強力な推進力を垣間見ることができた。

そうそう、僕の中では名物のアムステルダム中央駅南西側の大規模水上駐輪場は役目を終えたようで、もうすぐ取り壊しになるのだろうなあと思いながら、しみじみと眺めてきたよ。