はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

2014-06-01から1ヶ月間の記事一覧

崩れた土砂の崩れ

たいへんありがたいことに、滅多なことでは立ち入ることができない日本アルプスの巨大スリバチ「立山カルデラ」に潜入させていただいた。このエリアは関係者以外立入禁止のうえ、11月から5月は雪に閉ざされてしまう超ハードな防災最前線の現場なのだ。一般人…

テトラ愛

富山地方鉄道本線の中滑川(なかなめりかわ)駅前には衝撃的なオブジェが設置されている。上端には水が噴き出す仕掛けが設置され、全体が白く塗られ、脚部にはそれぞれホタルイカらしきファンシーなイラストが施されたテトラポッドが鎮座しているのだ。 この…

海岸を守る円弧

最近知り合った富山に住む友人に勧められて、生地(いくじ)という街を訪問した。彼は「まず、海に向かいなさい」とまるでお告げのように言っていた。その通りに延々と下新川海岸に向かって歩いた結果、びっくり構造物を拝むことになった。お告げは正しかっ…

曲がった電柱

旭川の繁華街では、ぐにゃりと曲がった形状の電柱が列をなしている風景を見ることができる。おそらく何らかの理由で建物との近接を避け、かつ、道路幅員を確保するために、苦肉の策として生み出された不遇の電柱群なのだろう。旭川に来るたびに、飲み屋に行…

トンネルの外皮

トンネルを通るとき、そこは「内部空間」であると認識すると思うけど、それは正しいのだろうか。「内部」があるということは、「外部」があるはずなので。むしろ大地の「外部」なんじゃないか。 なんてことを考えて、わけがわからなくなり、どうでもよくなる…

ランドアート防風板

3年前のオランダ在住時に、うっかり見に行き忘れてしまった重要施設があり、そのことが夜も眠れないほどに悔しかったので、今年のお正月に行ってきた。ロッテルダムの西方にある「ローゼンブルク・ウインド・ウォール」だ。かつて鹿島出版会から発刊されて…

インフラツーリズム情報誌

昨年の秋から頻繁に富山を訪れるようになった。「インフラツーリズム」という新しいコンセプトに基づいて、富山土木を観光対象として扱ってみようというプロジェクトに参加していたためだ。ちなみに上の写真は堀込み式港湾である富山新港の湾港に架かる新湊…

道に迷って炭鉱に着く

世界遺産にもなってるドイツのフェルクリンゲン製鉄所を見に行った帰りに、うっかり道に迷ってしまった。全く意図せず、フランスに迷い込んでしまったのだ。そして、妙に狭くて荒廃した道を通る羽目に陥り、心底びびった。そこからチラリと見えたのが、上の…