いまさら感が否めないんだけど、はじめて「首都圏外郭放水路」を見学してきた。最近の土木構造物の中でも、スーパーメジャー級なのに。しかも、自分から仕掛けたわけでなく、別の企画に便乗するというやや消極的なスタンスで。
これまでいろんな方のかっこいい写真や映像をさんざん見せつけられて、それほど新鮮味がないよなあと言い訳する裏で、強い嫉妬心がかき立てられていた。もちろん、いつか行かなきゃと思いつつ、なんとなく面倒くささの方が先に立っていたんだよな。僕が住んでいる千葉からは比較的近い距離なのに、どんな交通手段でもそこそこ時間がかかるという中途半端な立地が、気持ちにブレーキをかけていた気がする。
なんだかんだ言っても、実際に「地下神殿」と呼ばれている調圧水槽の巨大空間を体験すると、やっぱり大きな感動が得られた。このスケール感や神々しさをビジュアルで表現するのは難しいなあと思いつつ、結局定番のシンメトリーな構図で写真を撮らざるを得ない。ところが、一般見学者向けに設定されている時間は、我慢ならないほどにとても短かった。もっとじっくり味わいたいので、近いうちに別の形で再訪することを決心した。結局、こういうものは自分から積極的に動くべきなのだな。
ちなみにこの施設の役割をざっくり言うと、大雨が降ったときに利根川と荒川の間のエリアが洪水に見舞われるのを防ぐための「地下河川」だ。昨年夏の「台風第18号及び第17号による大雨(平成27年9月関東・東北豪雨)」の際、過去最高に大稼働したのだそうな。