はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

遠慮がちな道路

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 近頃、鳥取を島根を結ぶ江島大橋(参照:橋ガール #07 江島大橋)が、軽自動車のTVCMをきっかけに「べた踏み坂」として有名になった。個人的に鳥取と島根は数少ない未踏県でもあるため、ぜひとも見に行きたいと思っている。

沿岸部には時々、こうしたすごい勾配の道路が発生する。それは、自動車のための道路が、船舶のための航路に遠慮しているためである。吊橋や斜張橋といった美しく着飾った橋梁であっても、もともとは奥ゆかしい態度からスタートしているのだ。まだ高架橋で連続する高速道路なんかであればそれほどの高低差にならないけど、地表レベルから登るとなると、すごいことになるよね。

航路をしっかり確保し、道路としての機能を満足し、周辺の土地利用とも整合させて、それらを最小のコストで実現する。そんな欲張りを考えた結果、ときどき無茶な形になることがある。でも、ぎりぎりでがんばっていることを理解すれば、彼らへの眼差しは少し変わってくるよね。

ちなみに写真の鋼ラーメン橋は、フランスのセーヌ川河口に架かるノルマンディー橋(念願のサーベイ)のアプローチ部。この橋の下は港湾の航路になっているようだ。

類例:道路と航路ニューゲート壁越え


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