はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

水を配る塔

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どうにも年度納めができないままにうっかり新年度を迎えてしまいそうで、なんとも冴えない体調が続いている。休日だった今日も朝からぼんやりしていたが、一念発起して以前から気になっていた千葉県水道局による「桜の季節の見学会」に出向いてみた。それは、1937(昭和12)年につくられた千葉県水道局の施設である「千葉高架水槽」と「千葉分場1号配水池」が特別一般公開されるという、一年に一度のスペシャルイベントだ。結果的に、すっかり元気になったよ。やはりドボク鑑賞は何ものにも勝る良薬だね。もちろん個人差はあるだろうけど。

なにしろこの見学会、自分のペースでじっくり見られるし、水道局OBの方々からいろんなお話が伺えるし、老若男女いろんな方が楽しそうに体験しているし、警備に当たっているおじさんたちも楽しそうだし、高台にある配水塔ならではの眺望はいいし、アールデコの装飾をまとった姿はかっこいいし。もう大満足だったな。あ、あともう少しで満開になる桜もね。

2つの水道施設は、登録有形文化財の登録や選奨土木遺産の指定を受けていながら、現役で稼働しているところが最高に素晴らしい。かつては井戸水を使用していたが、現在は他所の浄水場から送水しているとのこと。でも、災害時などにいつでも井戸水を汲み上げられるようにメンテナンスを欠かしていないそうな。コンクリートの品質も素晴らしく、水を抜いた点検の際にもその健全さに驚いたと、水道局OBの方がとても自慢げに教えてくださった。

その他にも構造物のディテールや、巨大模型や図面といった各種展示物など、見どころが満載だったよ。この素晴らしい特別公開、来年も行こうかな。