ビスケー湾に浮かぶガステルガチェという島は、最後のジェダイや伝説のドラゴンの気配が濃厚に漂っていた。どうやら千年以上前から開かれた場所らしい。樹木の生育を拒む荒れ狂う風と波、大地の褶曲が感じられる岩の層、長い石段を経て到達する頂上の礼拝堂、なんともすさまじい様相だ。
そこに築かれたに道には、たいへん強く心打たれた。幾度となく補修が行われているようで、さまざまな工法や材料が混在していることが、線形の絶妙なゆらぎとともに確認できる。石造アーチ橋を渡った先の、まるでダムのようなつくりになっている箇所なんて特に。海岸に降りる階段は閉鎖されていたので、直接触れることができなかったことがとても残念だったが。