TBSのテレビドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』が大きな話題になっていることは、さすがに僕でも知っている。しかし、とても残念なことに、僕は一度も観ないままに終了してしまった。最終回だけでも観ておくべきだったなあと悔やんでいる。
と言うのも僕は、このドラマのタイトルを最初に目にしたとき、『逃げる世間は恥ばかり』という誤読をしてしまったようなのだ。別のなにかと認識が混ざっちゃうことって、たまにあるよねえ。自分から誤った認識をしたくせに、個人的につらさを感じる部分を不意に突かれた気分になり、第一印象がひどく悪かったことをうっすら憶えている。
普通ならば自分の認識を疑って二度見したり、興味を持って少し踏み込んで情報を得てみたりして、違和感を早々に解消するだろう。その後の世の中での人気の高まりに合わせて、素直にドラマを観ることで誤解を解いていくことも可能だっただろう。ところが僕にはその勇気がなかった。その点を大いに悔やんでいる。
社会の中の人間関係も同じこと。誤解やわだかまりなどは、まっとうなコミュニケーションによって解消できるはずなのにね。各々が最初の一歩を踏み出す勇気さえ持てば、世の中もっとよくなるだろうに。いずれにせよ、僕は『逃げるは恥だが役に立つ』との誤解を抱えたまま、その解消を時の流れに委ねることになってしまった。とんだ「逃げ恥ロス」である。
ちなみに上の写真は、同ドラマのロケ地にもなったらしい横浜の北仲橋。高欄や舗装などの付属物は、贅沢な素材を用いながらも上質かつ上品なデザインが展開されている。