オランダに住んでいたとき、パリのシャルル・ド・ゴール空港を車で訪れ、それぞれのターミナルをゆっくり見て回ったことがある。なにしろ、同じ建築家(ポール・アンドリュー)による年代を超えた様々な方式のターミナルが一気に見られるので。
2003年につくられたターミナル2Eに行ってみると、なぜか黒山の人だかりで混雑しており、なんだか緊張感のある妙な雰囲気だった。なんだかなあと思いつつ写真を撮っていると、いきなりパッと視界が開けた。あれ?誰もいない??と思ってオロオロしていたら、銃を持った兵士らしき人物に速やかに排除された。どうやら直前に不審物が発見されたらしく、ちょうどターミナルの一部が封鎖されたようなのだ。おお、そりゃ緊張するわなと思いつつ、逃げるように正面のターミナル2Fの見学に向かった。
結局このときは何も起こらなかったようだ。今であればずっと殺気だった雰囲気だろうし、僕のような行動を取っていたら拘束されたかもしれないね。平和なうちに記録を残しておくことは重要だな。