パリ郊外。セーヌ川に合流する少し手前のマルヌ川に、堰とセットになった「サン・モーリス歩道橋」が架かっている。路面全体が太鼓橋のようになっており、全体的にエレガントな雰囲気が漂っている。装飾も多いし。マルク・ミムラムが手がけた橋を見ると、フランス人って多弁で饒舌だよなあとつくづく思う。
構造に目を転じると、3つのアーチが桁付近で2つに合流している、というか、2つのアーチが橋脚に向かって3つに枝分かれしている、のか。まあどちらが正解なのかはわからないけど、トリッキーに変化する断面形状になっている。
そんな歩道橋よりもステキな見どころは、堰だと思う。フランス語は全く読めないけど、現地の案内板には固定堰を可動堰に改修したと書かれているようだった。水面の下に仕込まれたフラップゲートと油圧シリンダーの関係や、検査路と橋脚のおさまりとか、なかなか見応えがあったな。