はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

段差がある水辺

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すでに埋め立てられた立売堀が木津川に接続していた場所にある「トコトコダンダン」は、直線的でクールな造形なので、少し取っつきにくい印象があるかもしれない。でも実際に空間を体験すると、とても心地よい。その源泉には、視点の高さの変化による豊かなシークエンス体験があるんだろうな。

なぜ高低差があるかというと、そもそもが防潮堤だから。あたかもスーパー堤防のように高低差を平面的に展開することで広場を創出しているのだ。おまけに既存の護岸の上に床版を張り出して遊歩道を生み出している。河川構造物でここまでできるんだね。この空間を実現させたスキームと関係者の胆力はすごい。