はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

空港

燃油の移動

日系航空会社の燃油サーチャージが過去最高水準になっているという報道があった。今年の6月発券分で爆上がりして涙目になった記憶が新しいが、8月発券分でもさらに上がって欧州便は往復約10万円コースとのこと。もちろん、航空券代そのものもあり、それも…

空港見物

スペインのバスク地方の空の玄関口であるビルバオ空港、またの名をソンディカ空港、さらにまたの名をロイウ空港のターミナルビルは、バレンシア地方出身のサンチャゴ・カラトラバが設計したもの。氏が手がけた構造物は、その土地の文脈を読んで最適解を導く…

高度な安いデザイン

先月出張で札幌へ行くために、はじめて成田空港第3ターミナルを使った。かねてから見に行かねばなあと思っていたのだが、なんとなくズルズルしちゃってた。そもそも空港を使う時って、どうしても気持ちが焦ってしまうし、体力も温存しておきたくなるもんね…

青い海の人工島

あまりにも寒い日が続いているので、昨夏に行った沖縄の写真を眺めている。すっかり忘れていたけど、那覇空港の沖合の青い海で人工島の埋め立て工事が進められている様子を撮っていた。 これは新滑走路の建設工事なんだろうなあ、たしかに国際線や離島便など…

高難度空港

ブータン唯一の国際空港であるのパロ空港は、世界でも屈指のパイロット泣かせの空港と言われている。事前にそのうわさ話は聞いていたが、実際に離着陸を体験して、脂汗とともにその理由を深く納得した。なにしろ滑走路の前後にはすぐ山が控えているために、…

ドーナツターミナル

ヨーロッパの玄関口のひとつ、パリのシャルルドゴール空港はなにかとチャレンジング。1974年の開港から一貫してポール・アンドリューという土木出身の建築家が手がけており、それぞれ特徴があるターミナルを年代を追って楽しむことができる。 その中でも最も…

高級桟橋滑走路

先日羽田空港のA滑走路に着陸した際に、D滑走路のジャケット工法を説明しやすい写真を撮ることができた。東京湾に突き出したD滑走路の南西側半分は、周辺環境への負荷をかけないために、多摩川の流れを遮らない桟橋形式が採用されている。そりゃもちろん…

無人のターミナル

オランダに住んでいたとき、パリのシャルル・ド・ゴール空港を車で訪れ、それぞれのターミナルをゆっくり見て回ったことがある。なにしろ、同じ建築家(ポール・アンドリュー)による年代を超えた様々な方式のターミナルが一気に見られるので。 2003年につく…

大きな空間の展示

このところ建築の展覧会に行くことがすごく増えた。ザハ展、ニーマイヤー展、ゲーリー展に続いて、先日は「フォスター+パートナーズ展:都市と建築のイノベーション」に行ってきた。自分の興味の対象に建築家や建築物が加わってきたという事もあるだろうけ…

古墳的格納庫

房総の茂原にはかつて、海軍の航空基地があった。その明確な証拠とも言える『掩体壕(えんたいごう)』というコンクリート造の航空機格納庫が、10基ほど残されている。倉庫として使われているものもあるが、ただそこにあるだけのものも多い。上の写真の掩体…

紅白橋梁

北陸自動車道を走行していると、運がよければ目の前を飛行機が横切ることがあるそうだ。実際に本線上には「飛行機通過 わき見注意」という注意喚起の標識も掲げられている。 なぜかというと、高速道路から500mほど南に「富山きときと空港」の滑走路が直交し…

飛行機に泊まる

オランダ人のやることは、時々わけがわからない。でも、クレーンをホテルにしてしまうことに比べれば、旧ソ連でつくられて旧東ドイツで使われていた旅客機「イリューシン18型」を改造して、ファーストクラスなんてもんじゃないスイートルームに仕立て上げる…

圧倒的な赤

分厚い雲の切れ目から夕日が射し、広島空港の進入灯橋梁をこれでもかというくらい浮かび上げた。僕の視界はその激しい赤によって埋められ、自分が搭乗する飛行機の出発時刻も忘れて立ち尽くした。 空港進入灯橋梁とは、滑走路に航空機を誘導するためのライト…

アリゾナ

なんだか今日はこのブログへのアクセス数が多いなあと思ったら、こちらの記事(デイリーポータルZ:広島空港の紅い橋を観に行く)で過去記事をご紹介いただいていた。紅い橋の違和感、魅力的だよねえ。 というわけで、感謝の気持ちを込めて成田空港の誘導灯…

円筒の夢

パリのシャルルドゴール空港ターミナル1はかなりかっこいい。1974年につくられた円筒形のターミナルビルとそれを取り巻くように配置されたサテライトは、拡張性が全くなかったり効率が悪かったりする面も多々ありそうだが、いま見てもとても斬新。その当時…

なにを跨ぐの

羽田空港のターミナルとスカイアーチの間にある歩道橋。ケーブルトラス構造と薄い床版、X字の平面となめらかな縦断、気の利いた高欄などの付属物などに見られるように、いろいろと手の込んだユニークな橋である。 しかし、なんとも違和感のある不思議なたた…

飛行機はかっこいい

先日、ANAの整備工場を見学させていただいた。実際の機体をすぐそばから眺められるプレミアムな経験は、確実にテンションが上がる。人が飛行機のことをかっこいいと感じるのは、仕方のないことだと思うな。なんでだか知らないけど。 あと、ばかでかい機体を…

道路と航路の交差点

これを下から見上げたところ。下の植栽は東関東自動車道の中央分離帯。向こう側の法面のカットっぷりがいかにも後からやりましたという感じで面白いね。

ヤバ橋

高速道路を跨ぐこの橋のことが気になって夜も眠れなかったので、用事ついでに成田空港に行ってきた。滑走路誘導灯の使命を果たすために、周辺環境に全く調和しない朱色を身にまとい、うねる地形を完全に無視し、二重の立ち入り防止フェンスで囲っている。つ…

新鮮な赤トラス

昨年の春に東関東自動車道を走っていたら、道路を跨ぐ赤いトラス橋を見かけた。あれ?こんなところにこんな橋があったかなぁと思いつつ、とりあえず走行中に写真だけ撮っておいた。でも、そんなことはすっかり忘れていた。 先日あらためてここを通った時、こ…

気遣いのデザイン

世の中には素人がおいそれと立ち入ってはいけない場所がたくさんある。そんな場所はたいてい壁やフェンスで仕切られて、内と外の世界に分離される。しかし、隔絶された空間を覗いてみたいという欲求は、多くの人が持っていることだろう。そして、その眺めを…

途切れた橋

羽田空港A滑走路進入灯の橋梁。唐突に終わる橋って、なんとも不思議な感じ。 そういえば、釧路空港の進入灯橋は高さもかなりあってかっこよかったなぁ。

金属の列柱

東京国際空港では現在、4つ目の滑走路であるD滑走路を、海の上で絶賛施工中だ。全体の3分の2くらいは埋め立てなんだけど、残りは桟橋になっている。なぜかというと、多摩川の河口に位置するので、その流れを邪魔しないため。海中に打設した鋼管杭に、ジャ…

Dの広報

近日羽田空港に行く用事があるので、ついでに絶賛施工中のD滑走路を展望台から眺めようと思い立った。しかしちょっと調べてみたら、現在は車じゃないとアクセスできないことがわかった。無料送迎バスがあったはずなのに。国交省のHPには「多数の皆様にご支持…

滑走路の部品

富津に東京港臨海大橋のトラス桁を見に行ったとき、羽田空港の滑走路を見つけた。コレと同じものだね。残念ながら近寄れるいい視点場はなかったけど、ちょうどフローティングクレーンが稼動していたので、わくわくしながら眺めていた。富津は東京湾岸インフ…

出会いと別れの空間

コペンハーゲン国際空港の地下の鉄道駅。軌道とホームが、緩やかなカーブを描いている。これは、列車が入ってくるシークエンスを印象づけるために、意図的にカーブをつけたとのことである。 適度な間隔を持って掲示されている広告ポスターが、妙にかっこいい…

千葉の羽田

羽田空港では現在、新たなD滑走路を沖合に建設中。その滑走路の一部は、ジャケット構造と呼ばれる方式で建設されている。もともとの意味は服のジャケットと同じで、杭に鋼製トラスの構造体をかぶせることから名付けられたんだそうな。鋼製ジャケットなんて…