はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

地下

地球を感じる秘密の穴

若者たちに連れられて、館山にある秘密の地下施設に行ってきた。それは「館山海軍航空隊赤山地下壕跡」という。東京湾の入口に位置する館山には数多くの戦跡があるというが、こんなにすごいものがあるとは知らなかった。 何がすごいって、表面に現れた地層の…

眼鏡橋両岸暗渠

長崎は見どころがありすぎて困る。数日間の滞在では訪問先を絞り込むことが困難なレベルだ。このため、これまで少し腰が引けていたのだが、このたびチャンスが訪れて一泊することが実現した。その初日、ついでに眼鏡橋くらいは見ておかねばねえと思って、目…

アートネイチャー問題

構造物の「緑化」について、Twitterのタイムラインに興味深いコメントがいくつか上がっていた。そのきっかけは、メキシコの高架橋の橋脚をつる性植物で覆うというプロジェクトに関するツイートのようだ。元の記事は環境問題として書かれているのだが、こちら…

地下の秘密基地

ケルンの旧市街を南北方向に貫く地下鉄5号線のホイマルクト(Heumarkt)駅は、その大空間が少々ふざけたSF映画に出てくる秘密基地のようで、とても楽しかった。断面は正円なんだと思うのだが、全く自信がない。斜めに配置されたコンクリートのラインと微妙に…

地下へのいざない

押上<スカイツリー前>駅のA1出口は、やんわりとしたカーブが見事だよ。先の見通しがきかないことって不安感を抱かせることが多いように思うけど、ここは期待感を持ってしまう。 そういえば地下鉄の出入口って、「出口」と呼ぶのはなんでだろうか。単純に管…

大大阪の気概

10年前に撮った地下鉄御堂筋線の淀屋橋の写真が出てきた。梅田駅と心斎橋駅も同様なんだけど、ヨーロッパの地下鉄によくある空間構成で、ドーム状の天井が特徴になっている。見通しが良く広々としていて、地下鉄駅ホームにありがちな圧迫感がほとんどない。…

存在を誇示するダクト

本日はベルギーの街角デザインの話をする機会があった。そのプレゼン資料の材料を集めている最中に、アントワープ中央駅の地下ホームの写真を久しぶりに見て、あらためて衝撃を受けた。なにこのダクトの存在感。なにこの無駄に注意を喚起するカラーリング。…

ミュンヘン地下鉄駅巡り

ミュンヘンの地下鉄の駅空間は、内装パネルや照明などによる演出がなされ、ユニークな空間がチラホラあることを、5年前の訪問時にうすうす気付いていた。ここ2日間のミュンヘン滞在はたびたび冷たい雨に降られているので、必然的に地下鉄駅巡りが最高の都…

メジャードボク

いまさら感が否めないんだけど、はじめて「首都圏外郭放水路」を見学してきた。最近の土木構造物の中でも、スーパーメジャー級なのに。しかも、自分から仕掛けたわけでなく、別の企画に便乗するというやや消極的なスタンスで。 これまでいろんな方のかっこい…

ドボク初め

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。 僕の今年のドボク初めは「首都高ぐるぐるドライブ」だった。空いている首都高を面白がって爆走するというものではなく、あるミッションを帯びた動画撮影班に運転手として帯同することが目的だ…

締めくくりの展示作品

東京都現代美術館の地下駐車場がかっこよかった。様々な現代アートをたっぷり鑑賞した後にこの空間を体験すると、ある種の高揚感が得られるよ。断熱材で覆われた空調ダクトのまるでザハ建築のようなスピード感と、キリッとした駐車升の整列感の対比なんて、…

韓国の秘密基地

3年ほど前、韓国の光陽市と麗水市を結ぶ吊橋・イスンシン大橋(デザインによる技術発展)を、そのデザインに携わった日本人チームの一員としてたっぷり見学させていただいた。主塔や橋面に登らせてもらったり、これでもかと言うほどのレア体験を味わうこと…

谷を守るトンネル

9月に再訪した立山カルデラでは、昨年行くことができなかった白岩砂防堰堤右岸側の岩盤を補強する対策工を見学させていただいた。これがまたすごかった。行き止まりのトンネルと、その壁面にボツボツ突き出したアンカーヘッドが生み出す、あまりにも迫力のあ…

東京地下迷宮

NHKで7月20日に放送された『ブラタモリ スペシャル』で、東京駅周辺の巨大地下空間が取り上げられた。濃度も深度もあるみっちりした内容で、視聴しているだけでワクワクドキドキした。 番組の企画を進めている段階で、スタッフのみなさんと半日かけてフィー…

ふんわり地下空間

昨日、山手トンネルが全線開通した。うっかりしていて、開通おめでとう!を言いそびれてしまったので、あらためてここで紹介しよう。 すでに記載したように(新品トンネル)、先月の中頃、このトンネルを見学させていただく機会を得た。そのときの様子は、住…

新品トンネル

先日、供用間近の山手トンネル(湾岸線〜渋谷線)を見学させていただいた。このトンネルの開通によって、首都高中央環状線(C2)がついに完結するのだ。すでに供用済みの板橋までの区間を含めると、総延長はなんと18.2kmにおよぶ。長いとされる山岳トンネ…

地底駅

先日糸魚川方面に車で行った際に、JR北陸本線の筒石駅に立ち寄ってみた。大都市における地下鉄駅とは異なり、山岳トンネルの途中にホームがあるというレア物件。しかも、かなり深い地中にあるとのこと。わかるようでいて、よくわからないよね。 国道8号線を…

錯綜する材料

やっぱりそうきたか。 千代田線の国会議事堂前駅はしばらくの間、鋼製セグメントによる素敵な空間を見せてくれていたのだが、たいへん残念な状態になってしまった。気軽にシールドトンネルの素敵さを味わうことができるスポットとして、過去3回ほど開催した…

駅前の大穴

ミラノからユーロスターに乗ってフィレンツェに行ったときのこと。 電車を降りるなり、モダンながらもファシズムのテイストが感じられるサンタ・マリア・ノヴェッラ駅にガツンとやられた。観光ガイドブックを見ると、ドゥオモやベッキオ宮やジョットの鐘楼や…

銀座の特異点・三原橋

銀座と言えば、高級百貨店、ブランドショップ、高級クラブに代表される大人の繁華街といったイメージか。歴史ある企業の本社やショールーム、ファストフードやファストファッションの旗艦店が集中するビジネス拠点というイメージか。 そんな銀座に、極めて特…

パイプ屋根

ミラノのポルタ・ベネツィア駅の、メトロじゃなくてS線の方の駅部。土かぶりの少なさのためか、パイプルーフ工法(THパイプルーフ技術協会|工法の概要)で大空間をつくり出している。特殊な工法がそのまま空間フォルムやディテールに反映されているのがとて…

木エス

ベルギーのアントワープに、スヘルデ川をくぐる歩行者自転車専用トンネルがある。1933年につくられ、深さは31m、長さは572mもある。ただでさえ素敵なトンネルなのに、ここにはなんと、木製エスカレーターがあるのだ。質感も延長も音も振動も、申し分ない。…

浅草の名所

少し前に浅草の仲見世通りに行ったのだけど、すれ違うのも難儀するほど国内外からの観光客でごった返していた。たしかに「江戸」の文化を体験するのにふさわしい場所だと思う。 しかし、そんな観光客のみなさまに声を大にして言いたい。江戸から続く「東京」…

むき出しスクリュー

オランダといえば、まず風車をイメージする人が多いと思う。それはオランダの国土の成り立ちからして、すごく正当な見方だ。なにしろ低湿地の干拓のための施設(参照:ダッチ土木の伝統)だからね。 もちろん現在は風車とは別のやり方で排水している。18世紀…

鉄道の大聖堂

ベルギーのアントワープ港に来たついでに、以前タリスに乗車したときにちらりと横目で見てから気になっていたアントワープセントラル駅にでも見に行ってみるかと思い立った。来てみてびっくり、僕が今まで体験した駅の中でも一番すごいんじゃないかというく…

宗教建築的空間構成

個人的に地下の大空間には強い魅力を感じる。エスカレーターで地上への上昇を強調されたらもうたまらない。そんな地下鉄駅がロンドンにあった。カナリーワーフという再開発地区の中心にある駅だ。周辺はボリューム感のある高層ビルが林立しているので、この…

魔法のピラミッド

ダヴィンチ・コードにも登場した逆さピラミッド。ルーヴル美術館に隣接する地下ショッピングセンターにある。これまた不思議な構造物。なんでこんな重力に逆らったものが成立しているのかしら。人類ってすごい。

人だけの出口

首都高の八重洲ICは東京駅に隣接しており、そこには「乗客降り口」という施設がある。車は首都高から降りることなく、人だけが東京駅に降り立つことができるのだ。首都高でいったん停車し、乗ってきた車と別れ、薄暗い地下の通路を抜けて、ひょっこり別世界…

古代風地下迷宮

先日、念願かなって宇都宮の大谷資料館に行ってきた。地下空間好きならば、必ず訪れなければならない場所のひとつだ。この一帯では大谷石という軽くて柔らかい石材が採掘され、その跡地である超巨大地下空間が一般公開されているのだ。 エントランスが手動の…

光の縞

成田空港の滑走路をくぐるボックスカルバートのアプローチ部は、光と影が織りなす幻想的な空間になっている。交通安全上いいかどうかはわからないけど。