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はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

地下

地下へのいざない

押上<スカイツリー前>駅のA1出口は、やんわりとしたカーブが見事だよ。先の見通しがきかないことって不安感を抱かせることが多いように思うけど、ここは期待感を持ってしまう。 そういえば地下鉄の出入口って、「出口」と呼ぶのはなんでだろうか。単純に管…

大大阪の気概

10年前に撮った地下鉄御堂筋線の淀屋橋の写真が出てきた。梅田駅と心斎橋駅も同様なんだけど、ヨーロッパの地下鉄によくある空間構成で、ドーム状の天井が特徴になっている。見通しが良く広々としていて、地下鉄駅ホームにありがちな圧迫感がほとんどない。…

存在を誇示するダクト

本日はベルギーの街角デザインの話をする機会があった。そのプレゼン資料の材料を集めている最中に、アントワープ中央駅の地下ホームの写真を久しぶりに見て、あらためて衝撃を受けた。なにこのダクトの存在感。なにこの無駄に注意を喚起するカラーリング。…

ミュンヘン地下鉄駅巡り

ミュンヘンの地下鉄の駅空間は、内装パネルや照明などによる演出がなされ、ユニークな空間がチラホラあることを、5年前の訪問時にうすうす気付いていた。ここ2日間のミュンヘン滞在はたびたび冷たい雨に降られているので、必然的に地下鉄駅巡りが最高の都…

メジャードボク

いまさら感が否めないんだけど、はじめて「首都圏外郭放水路」を見学してきた。最近の土木構造物の中でも、スーパーメジャー級なのに。しかも、自分から仕掛けたわけでなく、別の企画に便乗するというやや消極的なスタンスで。 これまでいろんな方のかっこい…

ドボク初め

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。 僕の今年のドボク初めは「首都高ぐるぐるドライブ」だった。空いている首都高を面白がって爆走するというものではなく、あるミッションを帯びた動画撮影班に運転手として帯同することが目的だ…

締めくくりの展示作品

東京都現代美術館の地下駐車場がかっこよかった。様々な現代アートをたっぷり鑑賞した後にこの空間を体験すると、ある種の高揚感が得られるよ。断熱材で覆われた空調ダクトのまるでザハ建築のようなスピード感と、キリッとした駐車升の整列感の対比なんて、…

韓国の秘密基地

3年ほど前、韓国の光陽市と麗水市を結ぶ吊橋・イスンシン大橋(デザインによる技術発展)を、そのデザインに携わった日本人チームの一員としてたっぷり見学させていただいた。主塔や橋面に登らせてもらったり、これでもかと言うほどのレア体験を味わうこと…

谷を守るトンネル

9月に再訪した立山カルデラでは、昨年行くことができなかった白岩砂防堰堤右岸側の岩盤を補強する対策工を見学させていただいた。これがまたすごかった。行き止まりのトンネルと、その壁面にボツボツ突き出したアンカーヘッドが生み出す、あまりにも迫力のあ…

東京地下迷宮

NHKで7月20日に放送された『ブラタモリ スペシャル』で、東京駅周辺の巨大地下空間が取り上げられた。濃度も深度もあるみっちりした内容で、視聴しているだけでワクワクドキドキした。 番組の企画を進めている段階で、スタッフのみなさんと半日かけてフィー…

ふんわり地下空間

昨日、山手トンネルが全線開通した。うっかりしていて、開通おめでとう!を言いそびれてしまったので、あらためてここで紹介しよう。 すでに記載したように(新品トンネル)、先月の中頃、このトンネルを見学させていただく機会を得た。そのときの様子は、住…

新品トンネル

先日、供用間近の山手トンネル(湾岸線〜渋谷線)を見学させていただいた。このトンネルの開通によって、首都高中央環状線(C2)がついに完結するのだ。すでに供用済みの板橋までの区間を含めると、総延長はなんと18.2kmにおよぶ。長いとされる山岳トンネ…

地底駅

先日糸魚川方面に車で行った際に、JR北陸本線の筒石駅に立ち寄ってみた。大都市における地下鉄駅とは異なり、山岳トンネルの途中にホームがあるというレア物件。しかも、かなり深い地中にあるとのこと。わかるようでいて、よくわからないよね。 国道8号線を…

錯綜する材料

やっぱりそうきたか。 千代田線の国会議事堂前駅はしばらくの間、鋼製セグメントによる素敵な空間を見せてくれていたのだが、たいへん残念な状態になってしまった。気軽にシールドトンネルの素敵さを味わうことができるスポットとして、過去3回ほど開催した…

駅前の大穴

ミラノからユーロスターに乗ってフィレンツェに行ったときのこと。 電車を降りるなり、モダンながらもファシズムのテイストが感じられるサンタ・マリア・ノヴェッラ駅にガツンとやられた。観光ガイドブックを見ると、ドゥオモやベッキオ宮やジョットの鐘楼や…

銀座の特異点・三原橋

銀座と言えば、高級百貨店、ブランドショップ、高級クラブに代表される大人の繁華街といったイメージか。歴史ある企業の本社やショールーム、ファストフードやファストファッションの旗艦店が集中するビジネス拠点というイメージか。 そんな銀座に、極めて特…

パイプ屋根

ミラノのポルタ・ベネツィア駅の、メトロじゃなくてS線の方の駅部。土かぶりの少なさのためか、パイプルーフ工法(THパイプルーフ技術協会|工法の概要)で大空間をつくり出している。特殊な工法がそのまま空間フォルムやディテールに反映されているのがとて…

木エス

ベルギーのアントワープに、スヘルデ川をくぐる歩行者自転車専用トンネルがある。1933年につくられ、深さは31m、長さは572mもある。ただでさえ素敵なトンネルなのに、ここにはなんと、木製エスカレーターがあるのだ。質感も延長も音も振動も、申し分ない。…

浅草の名所

少し前に浅草の仲見世通りに行ったのだけど、すれ違うのも難儀するほど国内外からの観光客でごった返していた。たしかに「江戸」の文化を体験するのにふさわしい場所だと思う。 しかし、そんな観光客のみなさまに声を大にして言いたい。江戸から続く「東京」…

むき出しスクリュー

オランダといえば、まず風車をイメージする人が多いと思う。それはオランダの国土の成り立ちからして、すごく正当な見方だ。なにしろ低湿地の干拓のための施設(参照:ダッチ土木の伝統)だからね。 もちろん現在は風車とは別のやり方で排水している。18世紀…

鉄道の大聖堂

ベルギーのアントワープ港に来たついでに、以前タリスに乗車したときにちらりと横目で見てから気になっていたアントワープセントラル駅にでも見に行ってみるかと思い立った。来てみてびっくり、僕が今まで体験した駅の中でも一番すごいんじゃないかというく…

宗教建築的空間構成

個人的に地下の大空間には強い魅力を感じる。エスカレーターで地上への上昇を強調されたらもうたまらない。そんな地下鉄駅がロンドンにあった。カナリーワーフという再開発地区の中心にある駅だ。周辺はボリューム感のある高層ビルが林立しているので、この…

魔法のピラミッド

ダヴィンチ・コードにも登場した逆さピラミッド。ルーヴル美術館に隣接する地下ショッピングセンターにある。これまた不思議な構造物。なんでこんな重力に逆らったものが成立しているのかしら。人類ってすごい。

人だけの出口

首都高の八重洲ICは東京駅に隣接しており、そこには「乗客降り口」という施設がある。車は首都高から降りることなく、人だけが東京駅に降り立つことができるのだ。首都高でいったん停車し、乗ってきた車と別れ、薄暗い地下の通路を抜けて、ひょっこり別世界…

古代風地下迷宮

先日、念願かなって宇都宮の大谷資料館に行ってきた。地下空間好きならば、必ず訪れなければならない場所のひとつだ。この一帯では大谷石という軽くて柔らかい石材が採掘され、その跡地である超巨大地下空間が一般公開されているのだ。 エントランスが手動の…

光の縞

成田空港の滑走路をくぐるボックスカルバートのアプローチ部は、光と影が織りなす幻想的な空間になっている。交通安全上いいかどうかはわからないけど。

手軽に海外

都営三田線日比谷駅の壁紙の前で記念写真を撮れば、ちょっとした海外旅行気分が味わえるよ。

混沌の地下街

日本で最初の地下街は1931年の神田須田町地下鉄ストアなわけだけど、1955年にオープンした浅草地下街もなかなかのもの。この後、渋谷、銀座、名古屋、大阪、佐世保、岡山でも続々と地下街がつくられたようだ。この時期のものは戦後の土地区画整理事業に伴う…

薄れゆく記憶

東京メトロ銀座線の神田駅に直結している神田須田町地下鉄ストア。なんと、1931年(昭和6年)に開業した、日本で最も古い地下街である。戦前に地下街がつくられて、しかも現存しているってのはちょっとすごい。 長い歴史の流れの中で、この空間にもいろんな…

山岳地下鉄

最大傾斜31度、標高差373mを5分間で駆け上がる黒部ケーブルカーの車窓より。どこをとっても、いちいちかっこいい。だって、山岳トンネルの中に駅舎があるんだよ。車両の床が階段になっているんだよ。一本のケーブルで上りと下りの車両がつながっているんだよ…

穴の底

中央雨水貯留幹線のシールドマシン発進基地である立坑。以前見学させていただいた大橋ジャンクションの立坑のほうがはるかにスケールがでかいけど、曲面で囲まれた空間の方が雰囲気があるね。なんというか、救われることのない絶望感みたいな。見学会の案内…

ゲリラ対策

3週間ほど前、千葉市街地でも集中豪雨があって、道路が冠水したりした。そんな浸水被害を抑制するために貯水トンネルがつくられていることを、つい最近になって知った。市政だよりもたまには読んでみるものだね。 本日、下水道フェアというすてきな名前のイ…

地下水門

都営新宿線の馬喰横山駅と都営浅草線の東日本橋駅を結ぶ地下連絡通路を通っていたら、なにやら不思議な鉄板に出くわした。防火壁にしてはやけに頑丈そうにできている。ヒンジは巨大だし、厚さもかなりありそうだ。 なんだろうと思ってしばらく考えながら周囲…

地下のワッフル

東京メトロ千代田線の国会議事堂前駅のホームは、シールドトンネルである上に緩やかに湾曲している。チューブ感満載で、かなりかっこいい。それが現在、さらにすてきなことになっている。補修工事中のために内装パネルが剥がされ、鋼製セグメントがむき出し…

都市の長大トンネル

2007年の暮れに開通した首都高の山手トンネルを、ようやく初めて通ってきた。勝手に巨大な断面と緩やかな線形を持つアクアラインのようなトンネルだと思いこんでいたのだが、実際に走ってみるとかなり印象が違っていた。微妙なカーブやアップダウンが結構多…

地下宮殿

地下空間では自然採光や天井の高さが重要ってことはわかるけど、これはちょいとがんばりすぎだと思う。

地下に架かる橋

にわかには信じがたいことだが、地下に架けられている歩道橋が六本木にある。昨年の今頃、偶然見つけた。先日も、六本木のAXISビルで行われたフォーラムが終わった後に、その直近にある不思議な構造物をあらためて見てきた。上空に首都高が架かる一般道…

理由と都合

公共地下空間にはヘンテコな空間が結構存在する。たとえば、写真のようにちょっと下がってちょっと上がるといった具合に。もちろん、それらには原因があるのだろう。たとえば、地下鉄や共同溝などの移設できない埋設物がもともとあるとか。既存の埋設物の移…

東京でパークアンドライド

東京駅と首都高は直結している。そんな驚愕の事実を、つい数年前に知った。以前、実際に見に行ったのだが、八重洲地下駐車場の地上出口の隣に首都高出口があり、ちゃんと通行料金を払う窓口もある。ぱっと見は普通だけど、ちょっと考えるとびっくりする眺め…

仮想的現実空間

東京の丸ビルと新丸ビルの間にある、昨年できた地下道。 その眺めは現実を通り越して、もはや、CGのようだ。ここにいると、バーチャル空間の中に身を置いているような気分を味わえる。SFも身近になったもんだ。 ふと気づくと、CGはどこまで現実を再現…

迷宮の成り立ち

都市内の地下連絡通路には、ちょっとした折れ曲がりや高低差がたくさんある。なんでなのか、考えてみた。 ひとつは、深度が浅い地下通路は、主に道路などの公共用地の下につくられること。ゆえに、その平面形状や縦断形状は地表の道路形状によって規定される…

亜空間への入り口

地下鉄のホームの端から見た、シールドトンネル内部の様子。 この真円の断面を生み出すシールド工法とは、巨大な掘削機械によってモグラのように穴を掘りながら、同時にコンクリートの壁を構築していくもの。コンクリートの壁は、工場で生産された精度の高い…

純粋地下街(2)

前のエントリの続き。 韓国にはどこにもつながっていない「純粋地下街」がいくつか存在している。日本では、ほぼ全ての地下街が鉄道駅に接続しているというのに。 韓国で最初の地下商店街がソウル市庁前に開業したのが1967年。最初の地下鉄1号線が開通した…

純粋地下街(1)

地下街については、10+1のウェブサイトに「地下設計製図資料集成」というフィールドワーク記録集がある。何かとわかりにくい地下空間を理解するための手がかりとなる、とても面白い地下論考がたくさん綴られている。 その中で、日本で最初に建設された神…

下町の頑固さ

浅草の地下街に通じる階段。かなり怪しげな雰囲気を醸し出しているけど、地上からのメインエントランスだ。たぶん。この地下街、見た目からしてもかなり古い。営業開始は昭和30年(1955年)らしいので、すでに半世紀ということになる。その時期から考えると…

リアル・ダンジョン

地下は迷いやすい。 その理由はいくつか考えられるが、“迷い”の種になる“戸惑い”が生じやすいポイントがある。 それは、分岐と昇降。 直角や1階層のような明快さがない場合、さらに戸惑いは大きくなる。 これが同時に出てくる場面は、なかなかの迫力だ。ゲ…